2016/10/15
ある患者さんは、上顎の全部の歯と下顎の左右の臼歯部を何本か喪失し、義歯を使用していましたが咬み合わせの高さが低くなったためか、顎関節の不調和をきたしてきております。口を開けるたびに音がするのと、痛み、口が開けにくいというものですね。いわゆる顎関節症の症状です。顎関節症は咬み合わせだけが原因とはいえませんが、咬み合わせが影響していることは多分にあるのですね。
その不調和を改善するために咬み合わせの高さの調整を行い現在は落ち着いていますが、この方の咬合力は非常に強く、義歯の人工歯がかなりの速さですり減っていく感があります。再度、入れ歯を新製していく運びになりましたが今後は咬耗にある程度耐えられる人工歯を使用し、適正な噛み合わせを与えていきます。
歯の欠損があり、咬み合わせが安定していない方の中には、この方と似たような症状が出ることがよくあります。その場合は、是非、歯医者さんで診てもらうのがいいと思います。