2017/09/29
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
入れ歯診療をしていて、患者さんが金属のバネを嫌い、入れ歯のバネを見えないようにしてくれという依頼を受けることがあります。
場合によっては、そのバネの位置を奥歯に持っていくことによって、目立たなくさせることが可能かもしれませんが、前歯部しか残存している歯がなければ、基本的にはその前歯にバネを掛けることになります。
これは保険診療である以上、やむを得ないことなのですね。
確かに、金属のバネが前歯に掛かっていることは目立つし、入れ歯だと他人に解ってしまうかと思います。
でも、これが保険診療としてはできることの精一杯のところであります(ノンクラスプ入れ歯というものもありますが、これは保険診療が認められず、自由診療となります。)。
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その保険診療内で製作された部分入れ歯で金属のバネを取ると、入れ歯の維持が効かなくなり、入れ歯がカパカパになって外れやすくなります。
そうなると、食事どころか会話も難しくなります。
この金属のバネ部分に関しては、審美的に良くないというのは解っていますが、それを気にされるならばノンクラスプ入れ歯を検討していただけたらと思います(残存歯が重度の歯周病になっている場合は、ノンクラスプ入れ歯が向かないことも往々にしてありますので、そのことは歯科医院でご相談されることをお薦めいたします。)。
保険診療で行うものに関しては、僕ら保険医はそのルールに反することはできません。
その旨は、ご理解していただきたく思います。
(写真の掲載は、患者さんの同意を得ています。下顎の入れ歯はノンクラスプ入れ歯です。金属のバネを使用しないため、目立ちません。)