2018/08/20
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
入れ歯を作製してほしいという依頼で、当院に来られる人は多いです。
僕は、入れ歯診療が大好きで、それを得意としているので嬉しいですが、そうなる前に定期健診をして、できるだけ入れ歯にならないようにしたいですし、仮に入れ歯になったとしても、残存歯はそれ以上悪くならないようにしたいと思っています。
若い方でも、多数歯に渡る欠損を悩んで来られる方もいます。
先日も、前歯にブリッジが入っていて、それが虫歯により根元から欠けてしまい、再度のブリッジは不可能という方が来られました。
この歯に限らず、他の歯も多くの重度虫歯になっていますし、歯周病も重篤なものでした。
レントゲンと鏡を見てもらいながら、「この歯とこの歯とこの歯と、この歯は抜かないとダメですね。その後はここにブリッジをして、この部位は入れ歯にした方が良いかと思います。そして、残る残存歯も歯周病により状態が悪いので、これ以上悪くならないように、日々のブラッシングを頑張りましょうね。そのブラシのやり方としては歯科衛生士の方でしっかり指導もしますからね。」と伝えました。
言われた患者さんは、相当なショックのようで、「そんなに悪いとは思っていなかった。」と仰っていました。
僕らの感覚では、相当悪いのですが。。。
患者さんの感覚とは違うのですね。
口腔内の善し悪しは、痛みがあるかないかではないです。
虫歯が相当重度であれば、歯の神経は死に痛みを感じることはないです(恐らくそうなる前には、痛みがあったはずなのですが時間が経って忘れてしまっているのでしょうね。)。
でも、虫歯の進行は止まらずに歯冠はどんどん虫歯に犯されてしまい、根っこの先に膿の袋を作っている場合が往々にしてあります。
この膿の袋は、痛みがないうちは慢性の病変なので大きな症状はないですが、急性化すると激痛です。
根の治療で何とかなる代物であればまだ良いですが、もはや手遅れという人も実際、よく見ます。
また、歯周病により歯がグラついていてブリッジや被せ物はできない状態だったりする人も中にはいます。
この歯周病も、慢性の病変なので基本的には痛くないです。
でも、これも急性化すると、歯茎が腫れ揺れはさらに酷くなり、激痛が襲ってきます。
こうなってから、治療をしても、その選択肢は恐らく抜歯して入れ歯になると思うのです。
入れ歯は、絶対に元の健康な歯には勝てません。
よく食べれないですし、違和感も強いです。
それは、大学教授の作る良い入れ歯でも、自分の元の健康な歯には勝てないことなのだと思いますよ。
できるだけ、健康な状態で自分の歯でいられれば、それに超したことはありませんからね。
是非、今ある歯を大切にしていくことを考えていただきたいです。