2018/10/24
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
入れ歯は、力学的な安定を求めるとどうしても粘膜の接触面積は大きいものになります。
教科書的には、その方が良い入れ歯と言えます。
でも、実際に使用する患者さんにとっては、そう言い切れないケースもあるのですね。
総入れ歯のような歯を全部失っているのであれば、入れ歯の設計はある意味楽です。
人工歯の排列位置や床と言われるピンク色のプラスチックが粘膜を覆う位置も決まりがありますからね。
その決まりに準じていれば、設計については、それほど悩まなくても良いことが多いです。
でも、少数歯の欠損で、例えば片側の大臼歯2本のみの欠損の場合、基本的には残存している反対側の歯にも維持や支持を求めるため、上顎では口蓋を横切る金属バーを這わせたり、下顎では、舌側にバーを這わせたりします。
その方が、力学的な安定感は得られるのですが、たまに大きくて違和感が強く使えないと言われることがあります。
バーを使用することで、プラスチックよりも薄くなるのですが、それでも違和感や発音的に問題があるという人もいなくはないのですね。
その場合、片側処理の入れ歯と言って、欠損している側の小臼歯に維持と支持を求めるようにせざる負えないのですが、ものを食べると入れ歯の沈み込みに悩むことがあるのですね。。。
そうすると、痛くて咬めないということが起こりやすいです(もし、それをやるならば、僕はノンクラスプ入れ歯の方がいいかと思っていますが。。。)。
また、どうしてもその部位の入れ歯に違和感を感じるなら、正直、歯科インプラントが一番良いでしょうね(自由診療で、手術も必要となります。当院では行っていませんが。)。
部分入れ歯の場合、この設計が凄く肝になります。
これから部分入れ歯を入れようと思う方は、その違和感を鑑みて、歯科医師の説明を受けていただいて、どうしたらいいかをよく考えていただくのが良いかと思います。
ただ、失った歯をそのままにしていいことは、親知らずの歯以外、ないと思います。
欠損補綴について、歯科医師の話をよく聞いていただくことをお薦めいたしますよ。
もし、幸いにして歯の欠損がなく、自分の歯でなんでも食べれるというのならば、今ある歯を本当に大切にしましょうね。