2019/01/24
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
昨年の冬に当院である男性が、上下顎の総入れ歯を製作いたしました。
その方は非常に満足していただけたようで、「先生、私の妻も診てほしい。かなり具合の悪い歯があるようなんだ。多分入れ歯になるな~。」と言ってました。
僕は軽い気持ちで、「そうなんですね。僕で良ければ良いですよ。やりますよ。」と、その方に伝えました。
翌週、その方の奥さんが当院に来られ口腔内を診てみると、その時点で上顎の両側臼歯は欠損しておりました。
残存歯も歯周病の状態が悪く、大きな虫歯で根の治療をやらなければならない歯も何本かあります。そして、ブリッジも破損していたり、不適な被せものもあります。
治療計画を立てていくと、歯周病により抜歯しなければならないものが下顎前歯をと臼歯の残痕を含めて6本、根の治療を併行してやっていき、前歯が絡む抜歯なので残存歯も多くはないために早めに部分入れ歯を作り、咬合の回復も図りつつ不適なブリッジを再製した後は、もう一度、部分入れ歯を作らなければならない旨を説明しました。
とにかく、やらなければならない処置は多くあるため、時間がかかる旨を説明しました。
その方の返事は、「先生の一番良いと思われる治療をお願いします。頑張って通います。」と言ってくれました。
でも、その時に思い出したのですが、以前、この方の旦那さんが「五月の連休明けには、故郷である秋田県の本荘市に妻と帰って、楽しく暮らすんだ~。」と言っていたことを。。。
この時点では、まだ4月前だったので僕は「そう言えば、以前、旦那さんが5月の連休明けには秋田県に帰って、向こうで暮らすと言っていましたが通うのは難しいですよね。。。もし、良かったら知り合いの先生を紹介いたしますが。」と伝えました。
その方は、「いえいえ、大丈夫です。夫もここの先生にしっかり治してもらいなさいと言ってましたし。暖かくなったので、雪は心配ないし。毎週は来れないかもしれないけど頑張ります。」と言っていただきました。
この言葉を聞いたときに、無理はしないでほしいという気持ちと、僕を信頼していただけて嬉しいという気持ちが入り交じりましたよ。。。
そして昨日、その連休明けの予約があり、その時間にその人はやってきました。
僕やスタッフは「秋田からお疲れ様です。大丈夫ですか?」と訪ねたところ、「うん、連休中に引っ越ししましてね。今日は主人の車で4時間かけて来ましたよ。今日は泊まりなので全然大丈夫です。」と仰っていましたよ。
本当に頭が下がる思いです。
その方の年齢も60代後半ですし、僕としてはそこまで当院を信頼してくれてありがたかったです。
その方の、最終入れ歯が先日、装着されました。
上顎はノンクラスプ入れ歯で、下顎は動揺歯の存在から考えて保険の部分入れ歯を装着しました。
次回、その入れ歯の調整に入りますが、問題ないことを祈っていますよ。
もし、それで問題がなく、メンテナンスに移行できれば患者さんの負担も少なくなり、いいなと思います。