2019/02/07
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
当院では、訪問診療にも力を入れて行っています。
主に火曜日の午後や木曜日の午後に介護保険施設や、要介護者の自宅に伺っています。
もちろん、予約制ではありますが、日が合えば他の曜日にいくことも可能です。
入れ歯の製作はもちろんですが、抜歯や虫歯の処置もやります。
レントゲン診査も可能ですので抜歯や、根の治療を行う際には、お家や介護施設で撮影・現像をさせていただいています。
その上で、もしお医者さんへの対診が必要な場合も、照会させていただいてます。
当院は訪問診療のための設備も充実させてきました。
最近では持ち運びが可能なポータブルの超音波スケーラーや、プロフェッショナルクリーニングのための機械も導入してあります。
そのためか、3ヶ月に1回の継続的なメンテナンスやクリーニングを希望する訪問診療の患者さんも増えてきました。
以前は、訪問診療というと抜歯して入れ歯の製作というパターンが多かったような気がいたしますが、現在は歯を衛生的に守るために、クリーニング希望や入れ歯のメンテナンスが多くなったことは非常に良いことだと思います。
介護を要する方に多く見られる現象で、食事でよく食べこぼすようになった、固いものが噛めなくなり、むせることも増えたや、さらに滑舌も悪くなった等・・。
ささいな口のトラブルですが、こうした状態が続くようであれば、それは歯や口の働きの軽微な衰え、つまり”オーラルフレイル”の可能性があると言えます。
これらオーラルフレイルの症状は”老化のはじまりを示すサイン”として注目されるようになってきました。
人は口から老いるという考えから、最近はよく取り上げられています。
健康と要介護の間には、筋力や心身の活力が低下する”フレイル”と呼ばれる中間的な段階があるとされています。
その手前にある前のフレイル期にオーラルフレイル症状は現れます。
フレイルから続く要介護状態に陥ることなく、健やかで自立した暮らしを長く保つためには、この段階で早めに気づき、予防や改善に努力することが重要であるということがわかってきました。
もし、この要介護状態であったとしても、それ以上の要介護度を上げないようにするためには適切な衛生指導や食事、嚥下指導が必要ですね。
歯や口にはそれぞれ本来持っている多くの「働き」がありますが、それは専門的には「口腔機能」(こうくうきのう)と呼ばれています。
それは大きく分けると、「食べること」(噛む、すりつぶす、飲み込む、味わう)と、「話すこと」(発音、会話、歌う)ですが、「感情表現」(笑う、怒る)や「呼吸」なども含みます。
例えば、加齢により噛む力が低下すると、食事がのどに詰まりやすくなり、また、もし飲み込む力が衰えるとお茶や汁ものでムセやすくなります。
唾液の分泌が低下すると、虫歯、歯周病が進行し、口臭もひどくなります。
オーラルフレイルはこうした口腔機能の軽微な衰えを示していますが、筋肉や心身の活力低下(フレイル)の初期症状とも考えられ、老化の最初のサインでもあるのです。
是非、これからは訪問診療をされている患者さんや介護者にも、このことを知っていただき、それ以上の介護状態を悪化させないように頑張っていきたいと思います。
もし、親族やお知り合いに、歯科医院に行きたいのだけれども、外来に通うのは厳しいといわれる方がおられるのならば、当院に相談していただけたら幸いです。