ミスター フル・デンチャーに出会って。。。

院長ブログ

新潟市の歯医者・歯科・入れ歯・スポーツマウスガードなら「りんご歯科医院」

ミスター フル・デンチャーに出会って。。。

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新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。

 今日は日曜日で、当院はお休みです。

今日は、診療とはあまり関係のない話になりますが、お許しください。

先日、ミスター・フルデンチャー(総入れ歯)と言われている人に会ってきました。

その人は、東京で総入れ歯専門医として、自由診療のみを行う歯科医師でいて、心についても研究を重ねている先生です。

以前から知り合いでしたが、ここ数年は連絡を取ることはなかったのです。

というのも、以前の僕はこの「心」というフレーズが好きではなかったからです。

きっと、自分の中でエビデンス(確証)が得られないものって何か胡散臭かったからなんですね。

目に見えないものって、なんか信用できないことがありますものね。。。

でも、それは開業医をやって8年近く経つと少しずつこの考え方は変わってきました。

実はこの「心」の問題のほうが大切なような気がしてきました。

というのも、僕たちが接して診療を行わせてもらっている患者さんも、皆、「心」のある人間なんですよね。。。

その診療を介助してくれる歯科衛生士や歯科助手、受付も「心」を持つ人間。

外注している技工物を作る技工士もそれを運ぶ人も「心」を持つ人間。。。

そう、当たり前ですが、全ての人には「心」があるのですね。

この「心」って目には見えないので非常に厄介で、訳が分からないです。

でも、この「心」を把握しないで医療って成り立たないんですね。

特に総入れ歯は、なかなか科学としてとらえどころのない部分も多いです(もちろん科学ではあるのですが。。。)。

残存歯が全くない状態で患者さんは来られて、歯があった状況が全く分からない人というのも少なくはないです。

その残存歯がない状況で、恐らくこの位置に咬み合わせがあっただろうという位置を特定し、顎運動を測定し、人工歯を並べていき、人工の歯肉を盛り上げていきます。

全ては仮定ですし、歯があった時と違って顎骨も吸収しています。

その吸収具合も個人差がありますし、本当に見当がつきにくいケースが多いです。

そのために、総入れ歯を作る技術の精度は勿論ですが、患者さんとのコミュニケーション力の高さが求められます。

なぜなら、教科書的な基準だけで人工歯を並べてみても、大方、個人差により傾斜角度の調整が必要となります。

患者さんの求める歯並びができないと、いくら教科書的に良いと言われている歯並びでも患者さんは装着してくれませんからね。。。

そのことについて、患者さんに聞いてみても、それぞれの性格があっていいと思えばいいと言ってくれる人もいれば、恥ずかしくてとか、先生に悪いからとかで言えずに完成までしてしまったことがあるのですね。。。

そうすると、患者さんは恐らくその入れ歯を使わずに離れてしまい、他院でまた、入れ歯を作る。。。

そんなことが実は多いのかもしれません。

こんなことをいう僕も、やはり人間で驕りやわだかまりのような気持ちを持ち、患者さんの気持ちを汲み取ることをしていなかったことがあるかもしれませんね。

このミスター フル・デンチャーと言われる総入れ歯専門医の澤田先生は、技術的にももちろん高いのですが、その辺りを汲み取るのが本当に上手で、患者さんの気持ちを的確に汲み取ることが出来るのではないでしょうか。。。

実際の診療風景を僕は見ていませんが、この先生と話をしててある時、対人に関する悩みをなぜかこの先生に打ち明けてしまったのですね。

それこそ無意識に。

その先生は、自分で作った心の地図を僕に示し、「今、澤口君はここにいるね。ここから抜け出すにはどうしたらいいか考えてみよう。」と言ってくれたのですね。。。

その的確なアドバイスに対して、僕は思わず涙が出てしまいましたよ。

説明も上手で、わかりやすい対処法を教えてくれましたよ。

本当に心が打たれました。

きっとこの人は、誰に対しても温かく僕よりはるかに大きな「心」を持った人だと思います。

でも、家に帰って実践はしていますが、すぐにそれが使いこなせるわけでもなく、肝心の悩みの相手にまた、新たな誤解を生んでしまった可能性はあるのですが。。。

でも、ここで学んだ感謝の気持ちをもって、自分を高めていけば環境は変わるということを知りました。

その先生が言った言葉で、凄く深かった言葉は、「人は変えられないけど、自分は変えられる。。。自分が変われば、環境は変わる。まずは、自分を変えましょう。」。

凄くいい言葉でした。

そしてその第一歩として、僕は朝の朝礼を行う際に、スタッフ皆で「ありがとう。」を10回言うようにしました。

この先生が言うには、人間は「ありがとう。」を口に出すと、それが耳に入り、脳に伝わる。

そして脳は勝手に「ありがとう。」の理由を探すそうです。

そうすると、あらゆることに感謝の気持ちが芽生え、どんな試練や苦難も笑顔で迎えられるそうですよ。

それをチャンスととらえられれば、強くなれますからね。

これが自分を高める第一歩だと言ってました。

それを行うことによって、確かに心が楽になる自分がいます。

歯科医師にも「心」が解る人がいると思うと、本当に嬉しいです!

みなさんも、是非、「ありがとう。」運動をお試しあれ!

写真は、手前にいるのが僕で奥にいるのが澤田先生です。僕はこの先生とコラボして、歯科医師向けの「総義歯の基本」についてセミナーを行うことを予定しています。詳細は、後日お知らせいたしますね。