総入れ歯で何でも噛めるというのは、なかなか難しいです。

院長ブログ

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総入れ歯で何でも噛めるというのは、なかなか難しいです。

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新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。

 新しい入れ歯を装着したことによって、何でも食べれると言われるのは凄く嬉しいです。

入れ歯を得意としている自分にとっては、最高の褒め言葉ですね。

本当に、歯科医師として嬉しいことです。

ただ、そう言ってくれる多くの患者さん達は、ある意味入れ歯の限界を知っていますね。

入れ歯で食べれなそうなものを食べ、例えばフランスパンや厚みのある肉などは食べないようにしていると思います。

実際、このような食材は入れ歯の方には不向きなものです。

つまり、入れ歯である程度のものが食べられれば十分だという思いがそう言わせるのですね。

特に総入れ歯の場合、前歯では嚙み切れないようになっています。

というのは、両側性平衡咬合という咬合関係のものを総入れ歯には付与するのですが、この咬合には前歯の接触は、奥歯で咬合した際には強く付与されていません。

総入れ歯の前歯は前方や側方に顎を動かしたときに、そのバランスを取ることを主にしており、軽く接触するものなんです。

また、総入れ歯は前歯が強く当たることによって、口蓋部分が浮き上がり空気が入るため入れ歯内部の陰圧が壊れてしまいます。

そうなると、吸着が壊れてしまい、簡単に外れてしまうのですね。

また、フラビーガムというブヨブヨした粘膜が上顎の入れ歯が下顎の前歯に突き上げられることによって作られることがあります。

これが出来てしまうと、入れ歯の維持安定が相当困難になります。

ですから、総入れ歯に近いような欠損状態の入れ歯や総入れ歯を装着している人には、極力、奥歯で嚙んでいただくように注意をしています。

もし、フランスパンや肉が好物で何とかそれを入れ歯で食べたいというならば、食べ方の工夫が必要かもしれません。

例えば、肉は細切れにするとか、フランスパンはスープに浸けて軟らかくするとか。。。

その一工夫を知っているかどうかでも、食べれる食材は変わってきますよ。

入れ歯についての咬み合わせはそのようなものなので、天然歯とは全く違います。

その旨は是非、ご理解いただきたく思います。

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