2022/02/13
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
今日は日曜日で、当院はお休みです。
いつもの診療とは違う話をいたしますが、ご容赦ください。
当院は、11年目の歯科医院です。
移転してからは2年目になりますが、現在はアルバイト、パート社員を含めると17人います。
開院した当初は、それこそ妻と2人だけで開業しました。
もともと潰れかかった歯科医院を居抜きで買い、古びたテナントビルの2階で開業していました。
当初は患者さんもほとんどいなくて、寂しい限りでしたが今は本当に多くなりましたね。
開業した当初の2年ぐらいはパートの衛生士が二人いました。
どんなに患者さんが入っても、10人ぐらいでしたね。
それこそ、本当に暇でした。
それでも経費はテナント料や材料費、技工料などなどたくさんかかります。
もともと親からの支援も全くなく、自己資金もほぼない状態で銀行からの借金のみで開業してしまったのです。
月々の清算に追われて、現金収入がほぼない状態は非常にきつく、胸が苦しくなる日々でしたね。
いつも妻と、「このままで大丈夫かな?患者さん来るようになるのかな?」と言ってましたね。
でも、妻に言いかけて止める言葉は「このままじゃ潰れるね。」という一言でしたね。
これだけは言えなかったし、言ったらすべてが終わるような気がしていましたから。
多分、妻もこの言葉は言えなかったんじゃないでしょうかね?
きっと同じ気持ちだったんじゃないかと思います。
その現金収入の少しでも足しにしようと、僕は夜10時半から朝3時半までの宅配業のアルバイトをしました。
それは宅配会社で言われる「ライン」と呼ばれる重い荷物をベルトコンベアに置いて流す役割でした。
本当きつかったですね。
その時、僕は42歳でしたから、そんなに若い時の話でもなかったですからね。
アルバイターには正社員の人の当たりもきつく、ミスをして10歳以上も下の人に怒鳴り散らされることもしょっちゅうでしたからね。
ミスをした自分が悪いのですが、悔しかったですよ。
それまで、他業種のアルバイトというのはほとんど経験がなく、肉体労働って本当に大変なんだと身に染みて解りましたよ。
そして、その宅配のアルバイトが終わって家に帰り就寝し、朝7時半に起きて医院に行って何人かの患者さんを診るという生活がしばらく続きました。
でも、暇なので医院で寝るような生活でしたね。
でも、なんかこの努力は間違っていました。
自分の体と心は壊れていくし、医院のためには全く何もならないんですからね。
ただ僅かな日銭が入るだけでしたから。
そこで、僕は一念発起し医院の宣伝をすることをしようと思いました。
もともと大学の入れ歯の講座に居て入れ歯を特に勉強してたこともあって、入れ歯を宣伝したいという気持ちを持ちました。
でも、何からやっていいのか解らなかったのですが、お金がかからず宣伝するにはどうしたらいいかを考えて、他科の医院に行って患者さんを紹介してほしい旨を説明に行きました。
幸い、当院の近くには内科や皮膚科がいくつかあります。
そして、糖尿病と歯周病の関係が言われ始めた時期でもありましたからね。
飛び込みで行って、先生に「もし、糖尿病患者さんで歯科の力が必要な方や金属アレルギーなどでお困りな方がいらしたら紹介していただけたら幸いです。」と医院の紹介カードを置かしてもらったりしました。
地域の自治会会長さんに会って、「もし、歯科の話を公民館などで地域の人向けに話をさせていただけるのならば、行きますので何時でも言ってください。」というお願いをしにも行きました。
飲食店に医院のカードを置いてもらえるよう、多くの店を回ったりもしましたよ。
また、看板を増やしたり、雑誌に載せたり、医院のパンフレットを作ったりタウンページの広告を載せたり、バス会社のコール案内をしたりといろいろやりました。
そのような努力が少しずつ実り、患者さんは少しづつ多くなってきました。
4年目ぐらいで、ようやく患者さんは30人を超えるようになってきて、新卒の歯科衛生士を2人迎え、またパート社員の1人を正社員になってもらい受付も2人体制にしました。
その当時は7人のスタッフで医院を動かしていましたよ。
そしてホームページを製作し、ブログを毎日書くようにしました。
そのブログには、僕が大学院時代から勉強してきた入れ歯のことを中心に書くようにしました。
それは、ホームページを立ち上げた時から今まで毎日、書いております。
このブログは僕だけでなく、スタッフも手伝ってくれて毎日2本立てか3本立てでやるようにしています。
本当にありとあらゆる努力を今でもしている自負はあります。
お陰様で、現在は多くの患者さんに来ていただき忙しい毎日を過ごしています。
たまに、俺何でこんなに毎日頑張っているんだろう?と思うことはありますが、基本的に僕は歯科の仕事が大好きです。
そして、ただの歯科医院では終わりたくないと思っています。
スタッフが毎日、元気にニコニコして、患者さんからは癒しの場所だと言ってもらえるようになりたいです。
そして、開業当初のあのアルバイトをしながら、医院を回していた時のようにはなりたくないという恐怖心もあるのですね。。。
あの恐怖は本当に二度と味わいたくはないですから。
僕は現役である以上、この歯科医院を盛り立てるためにこのブログを書き続けていく所存です。
見ていただいている方には、本当に感謝いたします。
もし、見て頂けているのならそのことを伝えてくれたら、スタッフ一同嬉しいことです。
感激いたしますし、励みにもなります。
今後とも、りんご歯科医院を何卒よろしくお願いいたします。