2022/09/04
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
今日は日曜日で当院はお休みです。
今日はいつもの診療とは違う話になりますが、ご容赦ください。
当院はこの前の9月1日で開院11周年を迎えました。
最初は、妻と僕の二人だけで開業しました。それから2カ月してパートの歯科衛生士を雇い、さらに数カ月してまたパートの歯科衛生士を雇いました。
思えば、11年前に開院したころはほとんど患者さんもいなくて、日々の売り上げは少なく、開業当初からつぶれてしまうのではないかと冷や汗をかくほどのありさまでした。
患者さんがほぼいなくて、歯科医院を開業するというリスクは本当にしんどくて僕は毎日恐怖を感じていましたね。
なんせ、一日の患者数が5人来た日はほとんどなく、窓口収入は全然なかったですからね。。。
それこそ、現金収入を得るために宅配会社のアルバイトを夜間に3か月ほどやっていましたからね。
日中は医院に来てわずかな患者さんを診て、その間は昼寝をして過ごし、夜に宅配のアルバイトをするというハチャメチャな生活でした。
宅配会社の仕事も、重い荷物を仕分けしながらベルトコンベアに乗せるという重労働で、ミスをするとえらい剣幕で正社員の方に怒られましたね。
それこそ、僕はそのとき42歳で10歳以上若い人に怒鳴られたのは本当に辛かったですね。
仕事の覚えが悪い自分が悪いのですが、涙が出るほど悔しかったですよ。
今でも、そのことはトラウマになっているようで、夢にも見ますよ。
日本広しといえど、他業種のアルバイトしている開業歯科医師は多分いないですよね。。。
しかもこんな理由でやるのは凄く恥ずかしかったですよ。。。
そして、このような生活をしていたある日、これは間違った努力なのではないだろうかと気づくことがありました。
歯科医院といえど、看板広告や新聞広告などの宣伝は皆やっているよなぁ、、、と思い始めました。
でも、当時はあまりお金がないので看板は消火栓看板をやったり、バスのコールをしてみたりしました。
あと電話帳のタウンページ広告。。。
でも、あまり大きな反響はなく、どうしたらいいのかを考えてました。
そんな時に思いついたのは、医科の先生に紹介してもらうことでした。
例えば内科であれば糖尿病との関連で歯周病ケアを当院に紹介してもらえないか交渉したり、皮膚科であれば「被せ物の金属アレルギーの対応はうちにお願いします。」とお願いしていきました。
そして当院の紹介カードや当院のパンフレットを待合室においてもらえるように頼みました。
もちろん手ぶらでは行けませんので、菓子折りを持って。
ある先生は、そのような僕の姿を見て「歯科の先生は大変だね、こういうこともしなきゃいけないんだね。」とちょっと笑われたりもしましたが、それこそ背に腹は代えられない状況だったので、これをいろいろな医院で行いましたね。
これが功を奏したのかどうかは、定かではないですが、何人かの人は来てくれましたね。
そして、当時の当院の所在地はビルの2階のテナントで1階や地下1階は居酒屋さんだったので、そこにも挨拶に行き、医院カードを置いてもらうようにお願いしてきました。
そのお店のオーナーは非常に良い人で、「今度、うちの従業員の歯を診てもらうのに行かせますから」と言ってくれて本当に来てもくれましたね。そして、そのオーナーは「うちは昼間はやっていないから、店の前に看板を置いてもいいよ。」と言っていただき、キャスター付きの看板を置かせてもらったりもしました。
これは本当に嬉しかった。
やっぱり人と人との繋がりが生む宣伝ほど、効果があるものはないかもしれませんね。
現在のようにインターネットやSNSの宣伝効果には数値的には勝てないかもしれませんが、良い人が患者さんになってくれるのは人と人の繋がりによる本当の意味での口コミが一番だと思うのは今でも一緒です。
そして、ホームページを立ち上げたり、リスティング広告をかけたり、雑誌広告、SNSといろいろやりました。
このブログも、そういう意味合いはあります。
そうこうしているうちに、効き目のあるものと効き目のないものがハッキリとしてきて、1年やっても効き目がないと思うことは、スッパリ止めましたね。
3年ぐらいすると日々の患者さんも常に20人ぐらいは入るようになりました。
患者さんの数も多くなり、スタッフも増やさなければならないなと思い歯科大学に募集をかけ2名の歯科衛生士が新卒で入ってくれて受付も妻のみならず、もう一人パートで雇いました。
この時、全員で7人のスタッフでした。
このくらいの規模になると、いわゆるマーケティングのみならずスタッフのマネジメントも必要と感じ、いろいろな講習会に参加させたり資格を取らせたりしましたね。
幸い、うちに従業員として来てくれた人は皆が人間的にも素晴らしい人ばかりだったので、機動力は素晴らしくあると思うことができました。
この方たちが、今のりんご歯科医院の基盤を作ってくれた人達ですね。
このスタッフ達は僕が毎日書いているブログにも協力してくれて、スタッフブログを立ち上げてくれました。
その歴史は今でも続いており、うちの文化として毎日更新されています。
そして、一生懸命に診療もやりました。
時間外でも、患者さんが来てもらえることが嬉しかったですから。
でも、無理をしすぎたかもしれませんね。
体調を壊してしまうスタッフも出てきてしまい、数人は離脱してしまいましたから。
そういう意味では僕の甲斐性のなさが、そうさせてしまったかもしれませんね。
いつも僕は、このりんご歯科医院のことが頭にあります。
それは自分の成長でもあったり、スタッフの成長にもつながっていきますからね。
このような努力は、どんな時も続けて今に至ります。
当院は2年前の夏に移転をして7台のデンタルユニットがあります。
設備投資にも相当お金をかけました。
最新設備をそろえております。
現在のスタッフ数は総勢で16人の大所帯となりました。
しかしながら、僕自身はまだまだ成長過程の途中にある歯科医院だと思っております。
今、12年目に入りましたが、ここまでこれたのは、今ここにいるスタッフと今は離れてしまった元スタッフ、そして妻、娘の存在と、先輩、後輩、友達、そして当院を信頼して来ていただいている患者さんのお陰です。
本当に感謝いたします。
まだまだ、当院は未熟ですし、発展途上の歯科医院でありますが、今後もさらなる成長ができますようスタッフ全員が向上し、一丸となって頑張る所存です。
これからも当院をよろしくお願いいたします。