2023/03/13
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
重度の虫歯があって、歯の根っこだけ残して入れ歯を製作することがあります。
特に、全身疾患も抱えているような高齢者などは抜歯をすることに大きなリスクを抱えますからね。
その根っこの上には入れ歯が乗っかる形になる入れ歯を残根上入れ歯といいます。
この残根は、本来抜歯しなければならないものなのですが、健康上の理由で致し方ないこともケースとしてはありますからね。
しかしながら、長い目で見るとこの残根は良いことがないですね。
(歯根がしっかりしていて磁性アタッチメント入れ歯やコーヌス入れ歯として使えるようならば意味はありますが。。。)
先日も、この残根がある方で、その部位の歯茎が大きく腫れあがった人が来られました。
その人はこの状態になっても抜歯することに抵抗感があるようでした。
この方には特に全身疾患は認められないのですが、気分的に抜歯したくないとのことでした。
であるならば、何とか抗生剤の投薬と歯茎の洗浄で落ち着かせることを考えたりもしましたが、やはり保存ができないように思いました。
再来院した際に、本人もその苦痛から逃れたいようで、「先生、やっぱりだめだ。抜いてほしいです。」と仰いました。
「僕は、そうですね。その方が良いと思います。でも、急性症状がある時には麻酔も良く効かないし、無理して抜いた後の痛みは尋常じゃないので、できるだけ急性症状を引かしてからやりましょう。」と言いました。
その痛みを緩和し炎症を軽減するために、抗生剤と痛み止めを出しました。
次回、残根を抜く予定を立て、義歯の修理・調整も同時に行う予定であります。
この残根はある文献では5年持てばいい方という報告があります。
つまりはそんなに長くは保存できないことといえます。
実際に臨床経験からも、可能ならば抜いたほうがいいことの方が多いような気がいたします。
あっても意味をなさないことの方が多いですからね。
まあ、その方の全身疾患を鑑みて、その辺りは検討いたします。
(写真と本文の内容は関係がありません。)
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