総入れ歯の調整

院長ブログ

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総入れ歯の調整

総入れ歯の不具合で多い主訴は、入れ歯を使っていると痛いと言われることです。
その際の調整で必要なことは、その痛みは単純に義歯の粘膜面の不適合で痛いのか、もしくは、咬合のずれによって起きているのかをよく見極めることが大切です。

この判断にはちょっとコツがいります。まず、下顎が痛いのであれば、下顎義歯だけを入れて咬合圧がかかる方向に義歯を押します。
それで痛ければ、これは粘膜面の不適合によるものかなとおおよそ検討がつきます。
しかしながら、別に押しただけでは痛くなく咬むと痛いのであれば、おそらく強く早期接触している歯の部分があるので咬合調整を徹底的にやるべきです。これを間違えて、傷があるからその部位だけの粘膜面を削っていると、義歯の吸着がなくなってしまうことがあるのです。

という、私も若いころは、傷しか見ずに患者さんの痛いという部分のみを削って入れ歯の吸着を壊してしまい、教授に怒られましたけど。。。
でも、この経験が基になって、よく見る癖がつきましたね。今は、あの患者さんと教授に感謝しております。

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