2014/11/16
総入れ歯を新しく作るうえで、咬み合わせを決める作業があります。総入れ歯は、基準になる歯が一本もないので、どのくらいの高さにしたらいいのか見当がつきにくいです。そのため、咬合床というものを使用して、生理学的基準と解剖学的基準を参考にしながら、入れ歯の高さを決めていきます。
その後は、日を別にして水平的に良い位置を決める作業に入ります。これも、生理学的な診査をして決めるわけですが、なかなか難しいです。当院では、主にゴシックアーチトレーサーを使いますが、慣れていないと難しい点がありますね。
これら一連の作業を通して咬合採得と言いますが、非常に重要で難しい所です。ここがうまくいかないと義歯としては失敗です。だから、この後の仮合わせの作業時にこの時のエラーを補正することもしばしばあります。今でも、総入れ歯の製作の中でこの作業が一番難しいと感じますね。
今日も咬合の高さを決めるために、咬合床を製作しております。咬合採得を頑張っていきます。