2015/01/30
入れ歯を新製する際に、セットの前に必ず私は仮合わせ(試適)をします。そこまでに至るまで、最適と思われる型摂りと咬み合わせの位置、咬み合わせの高さは決めさせてもらっているので、得た情報を基にその人に合った人工歯を並べていくわけです。そして、歯肉の部分も赤いワックスで形を作っていきます。ワックスで人工歯も固定されているので、もし、人工歯の位置や形が不適正であっても取り外しできますし、並べ替えも簡単です。そして、人工歯をすべて並べて、歯肉部分も最適な状態で患者さんの口の中に入れて、適合、咬み合わせのバランス、口の周りの突っ張り具合、顔の色と歯の色のバランス、部分入れ歯であればバネの適合性等を確認していくわけです。もし患者さんに少しでも気になる点があれば、遠慮なく言ってもらうようにしています。すべてOKの状態で「次回に完成します」と初めて言うことができるのです。
この操作がなければ入れ歯としての形を作ることはできますが、わずかな咬み合わせのズレなどを発見することができませんし、何より患者さんに納得してもらうのにも大事な作業と考えます。
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