歯の漂白について

院長ブログ

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歯の漂白について





一般的に歯の神経といわれる歯髄(本当は血管なども含んでいます)が死んでしまったり、歯髄そのものを除去すると歯は栄養自体を歯髄から供給してもらうことができず、枯れ木のようになってしまいます。実際は歯根膜という所からも栄養供給はされているので、本当の意味では死んでいませんが。しかしながら、この歯が存続するとしたうえで、3点ほど大きなリスクを抱えます。
1点目は、根っこの中にばい菌が入り込み根尖に病巣を作っていくリスク
2点目は、枯れ木のようになってしまうため、歯にヒビや割れてしまうリスク
3点目は、色が変わっていくリスク

今日は3点目のリスクについてお話しますが、歯の神経が死んでしまい、根の治療を施されてその部位にコンポジットレジンで充填する症例はかなり多くあります。やり方としてそれは最小限の侵襲で処置がなされるので、いい治療だと思います。その場では、色も大きく変わることもないですので、見た目は気にならないと思います。しかし、2年、3年と見ていくと明らかに変化していきます。
こうなった場合、被せ物で色を合わせるのもいい選択かと思いますが、できるだけ削りたくないという希望の方が多いのも事実です。そのような方には、歯の漂白をお勧めします。
歯の漂白というのは、歯髄のある歯を全体的に白くするホワイトニングとは意味が違います。対象となるのは歯髄のない歯です。
やり方としては、歯髄を除去した歯に目立たぬところに小さい穴を開け、漂白剤を浸透させた綿球を置いて仮の蓋をします。1~2週間ごとに来ていただき薬剤の交換をし、1~2月ほどでほぼ漂白されるかと思います。このような処置を、してあげると大きく削らずに自分の歯で満足いく結果が得られますね。もちろん、後戻りが出る可能性も高いので定期健診は必須です。

上記の写真(上)は、右上の上顎中切歯の変色が気になって来院された患者さんの初診時の口腔内写真です。(下)は歯を漂白後、コンポジットレジンで切縁部を修復した症例です。週に1回のペースで1ヶ月程で終了できました。