歯科医療における、患者さんの気持ちと歯科医師の気持ち

院長ブログ

新潟市の歯医者・歯科・入れ歯・スポーツマウスガードなら「りんご歯科医院」

歯科医療における、患者さんの気持ちと歯科医師の気持ち

毎日の診療の中で、患者さんに対して一生懸命に予防や治療を私とスタッフ達は頑張っております。どこの歯科医院さんでもそれは同じです。でも、患者さんにどうしても伝わっていないことがあるなと感じます。

というのは先日、歯が痛いから抜いてほしいという希望の患者さんが飛び込みで来られました。口腔内を見てみると、上顎の右上親知らずが歯肉に半分埋伏しており、歯肉が腫れあがっていました。明らかに智歯周囲炎の急性発作だなと思いました。患者さんが言うには、昨日の夜痛くて眠れず、体調も悪いとのことです。私は「確かに根本的治療を行うには抜歯がいいかと思いますが、今は急性症状もあり麻酔も効きにくい状況なので、お薬を出して急性症状を鎮静化させてから抜きましょう」と言いました。患者さんは「何で今、抜いてくれないの?痛くてしょうがないんだけど」と言われました。

私は「急性症状があって体調も悪く免疫力が落ちている場合は麻酔も大変効きにくく、何とか無理して抜いてもその後の痛みは半端ではないのです。ましてや抜歯するにも相当の時間が必要です。悪いことは言わないので後日に予定を組ませてください」と言い、また私自身の体験談も含めて説明しました。その後、その部位の洗浄とお薬を貼付しました。患者さんは、この説明と処置にあまり納得してないようでしたが、抜歯の予定を次回に取らせていただき帰っていきました。

多分、あの患者さんは面白く思っていないでしょうね。もしかして、次の予約は来ないかもしれない。でも、急性症状が強い時に無理をすると必ずその患者さんが苦しむのです。どうか、わかっていただきたい。。。来ないかもしれないけど、こちらは万全の態勢で臨みたい。どうか急性症状が引いていますように。