2015/02/03
総入れ歯を長年使用していると、いろいろな不調和が出てきます。特に総義歯の場合、両側性平衡咬合という咬合関係を付与するために、人間の顎関節の形態から前歯部にはわざと接触がないようになっています。つまり普通に奥歯で咬んだとき臼歯のみの接触になります。そうやって咬み合わせのバランスを取り、入れ歯の安定を図っているのです。
ところが経時的に臼歯部が咬耗してくると前歯部に強い当たりが出てきます。そうなると、普通に咬んだだけでも入れ歯が外れる問題や、上顎の前歯部の粘膜がグニョグニョになってしまうコンニャク状顎堤と呼ばれるフラビーガムというものが出てくる可能性があります。これは自覚症状がほとんどないことが特徴です。
これが広範囲にできてしまうと、新しい入れ歯を製作するときに非常に難しくなってしまいます。ぶよぶよの粘膜の上に入れ歯が乗るわけですから、当然といえば当然ですよね。従って、新しい入れ歯を製作後、何でもないように思えても半年に一度は入れ歯の調整に行かれることをお勧めします。(写真はフラビーガムの写真ではありません)
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