2016/08/20
私は総入れ歯だから定期健診に行かなくてもいい、今は入れ歯が痛くないから定期健診に行かなくてもいい、歯は1~2本だけなので自分で磨けるから大丈夫と思われている方が多いようです。
でもその考えは、間違っています。
長い期間、使用している入れ歯はゆるくなります。それは入れ歯の乗っかる歯茎が痩せてくるためなのですが、その痩せ方も一様でなく、部分的に歯茎に強く当たりが出てくることが考えられます。そうなると噛み合わせの変化も大きく関与しているため、ものすごく処置は大変で直らない可能性の方が高く、再度作り直しをしなければならないことが往々にしてあります。また、部分入れ歯のバネがかかる歯は、プラーク等の汚れが着きやすく歯周病が進行しやすいため残存歯のケアは大変重要です。
あなたは、せっかく作った入れ歯をできるだけ長く使用したくはないですか?また、最初から作り直すとすると、慣れるまで膨大な時間が必要になります。そうならないためには、定期健診には是非、来ていただきたく思います。
そうすれば、その入れ歯はほんのわずかな噛み合わせの調整や、粘膜にあたる部分の調整で長持ちします。実際に、当院で入れ歯を作られた患者さんは、3カ月に一回の調整で3年以上使用されている患者さんが多数おられます。思い出していただきたいのは、また最初から入れ歯を作ってそれが違和感なく完全に自分のものになるまでは大変な時間がかかったと思います。現在、使用している入れ歯をできるだけ長く使用できるように私達に協力させていただけたら幸いです。
(写真は、当院で総入れ歯を作られて2年目の入れ歯です。3カ月に一回の定期健診でこのように綺麗な状態を保つことが可能になります。)