抜歯後、入れ歯をすぐにセットする方法。

院長ブログ

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抜歯後、入れ歯をすぐにセットする方法。

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新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。 

 入れ歯になって良かったと、思う人は恐らくいないと思います。どんなにいい入れ歯でも、健康な状態の歯には絶対に勝てませんからね。やはり、神様が与えてくれた歯や咬合が一番です。でも、重度歯周炎のために歯がプラプラした状態で残存していた場合、咬合や咀嚼が困難になり食物が上手く食べれないようになった場合は、いっそ保存不可能な歯を抜歯して、入れ歯にした方が良く咬めるようになることもあります。(そのような状態にならないように、健康な状態をホームケアと定期健診で維持するのが望ましいのですが。。。)

 先々月の事ですが、多数歯に渡る重度歯周炎のため、多くの歯を抜歯しなければならないような患者さんが来られました。その方は、「歯を抜かなければならないのは、覚悟している。でも、ないままの状態がしばらく続くのは嫌なんだ。」と言われました。僕は「本来は入れ歯は抜歯して、その後、しばらく傷の治りを待ってから新製することが一般的な作り方です。でも、即時入れ歯と言って抜歯後、すぐにセットする方法もあります。でも、これは、あくまで傷の治りを予測して作るので、あまり良い入れ歯にはなりえません。当院ではこれはあくまで仮入れ歯としてとらえていますが、それでもいいですか?恐らく、傷が治ってきたころは、作り替えか入れ歯の内側を裏打ちするという処置が必要になるかと思います。」と言ったところ、それでもいいという返事をいただきました。

 そのため、プラプラの歯に気をつけて型と咬み合わせを取り、模型製作を行いました。人工歯は今ある歯の大きさと色を確認して、入れ歯製作に入り、入れ歯を完成した状態にして、2回目の来院時に抜歯をして入れ歯のセット、調整を行いました。抜歯数は上下顎の歯を14本、その後に入れ歯の調整に一時間ほどかけて調整をしました。多数歯に渡る抜歯後の即時入れ歯の調整は、かなり難しく咬合関係にも不安がありますが、良い状態でセットできたかと思います。
 
 そして2月ほど経ちましたが、現在はほとんど問題なくご飯も食べられ、口元の審美性や咀嚼能力も回復していると思います。まだまだ、これから歯茎の状態は変化してきますが、適切に処置をしていきたいと思います。
(写真の掲載は患者さんの同意を得ています。上が術前の状態、真ん中が抜歯後の状態、下が即時入れ歯セット後の状態です。)