2017/10/24
歯が数本しか残っていない場合で、対向する相方の歯との接触がなく、完全にすれ違っているものをすれ違い咬合と言います。
この場合、かなり咬み合わせを決めるのが大変です。
そのため、総入れ歯に準じた咬合採得という咬み合わせの高さや咬んだ時の良い位置を決めていきます。
でも、歯の残り方によっては、このすれ違い咬合は総入れ歯よりも大変であったりもします。
先日もこのような口腔内状況で部分入れ歯を製作しました。
上記の写真は完全に残存している歯がすれ違っており、入れ歯を作るのにかなり大変でした。
虫歯の処置も必要な所がありますが、咬み合わせを支えるための入れ歯がほしいという主訴と、こちらとしてもまずは咬み合わせが大切と考え、入れ歯製作を先行しました。
残存歯の負担等を考え、クラスプという金属のバネも工夫しました(自由診療ですが。。。)。
幸い入れ歯の調子も良く、違和感等は感じていないようです。
今後は残存歯の虫歯の治療と歯周治療をしていきます。
その後は、この状態を維持するためにも定期健診とクリーニング、入れ歯の点検を今後はしていくようにお勧めしていきます。
(写真の掲載は、患者さんの同意を得ています。入れ歯がないとすれ違い咬合のため、残存している歯が対向する粘膜に食い込んでいきます(上の写真)。入れ歯を入れることによって、ストッパーとなり噛み合わせの高さが維持されます(下の写真)。)