2017/11/01
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
昨日、来られた患者さんで上顎は右の犬歯のみがあり、その他の欠損部には入れ歯が入っております。
下顎は左の第一小臼歯が一本ないだけでその他は被せ物は多く歯周病の程度は中程度から重度のような状況です。
以前から、歯周病の治療を行っていましたが下顎左側の第二小臼歯から大臼歯は重度歯周病のため、痛みと違和感が強くなってきたようでした。左下の奥歯をかばって食べるせいか、顎や首、肩も痛いようです。
本人ももう、「この歯はダメですね。」と仰っていました。
ただ下顎の欠損部は大きくなるので、どういう入れ歯が入るのか、また、いつ頃入るのか、そして、噛み合わせのない時期を回避できないのかを聞いてきました。
入れ歯は本来、悪い歯を抜いて、その後、その傷が治ってから型取りをするものです(傷の治りが安定しないうちに作っても良い型は取れず、反って傷を悪くしてしまいますからね。)。
それを待ってから、「入れ歯製作のために、型取りは2回、咬み合わせ取りも最低1回、仮合わせで1回そして完成となり、最低5回は必要で、その後の調整も1~2回は必要かと思います。技工操作も考えると、期間にして毎週来られたとしても1月半はかかりますかね。。。」と言いました。
患者さんは「何とか、歯のない時期を回避したいのだけど。。。」と言ってきたので、それならば、先に入れ歯を作って、出来上がったら悪い歯を抜いて、セットする即時入れ歯の事も伝えました。患者さんはこの即時入れ歯に非常に興味を示したので、さらに説明を加えました。
「即時入れ歯は歯がない時期を失くし、咬み合わせを維持する意味では良いものですが、抜いてすぐセットするにはあくまで、粘膜はこう治るだろうというのを、予測して作ります。また、抜いた後は歯茎が大きく変化するので、半年ぐらいしたら作り替えが必要になるケースが多いです。そのため、当院では仮歯として考えています。」と伝えました。
先生の言う事は、よくわかりました。取りあえず、その仮歯を作って半年ほどしたら本歯を作るような段取りで進めてくださいと仰られました。
次回から、その人の即時入れ歯を作るための型取りと、咬み合わせ取りを行って、その次には抜歯と即時入れ歯のセットとなりますが、頑張っていきたいと思います。
この即時入れ歯のメリットは確かに大きいですが、セットはかなり大変なことが多いです。
あまりこれをやりたがる歯科医師も少ないのではないでしょうか。。。
でも、患者さんの立場に立つと歯がない時期があると困るという気持ちは解らないわけではないです。
できるだけ満足いただけるように、精一杯やっていきたいと思います。