2018/05/28
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
先日、部分入れ歯をセットされた患者さんが二度目の調整に来られました。
その方は、上下顎とも部分入れ歯なのですが、前回は帰る際に凄く調子が良いようでしたので、きっと今日で、終わりになってメンテナンスに移行できるだろうなと思っていました。
ところが、来たときから顔色が曇っており、なんとなく調子が悪そうなのが解りました。
僕は、「○○さん、義歯の具合はどうですか?」と尋ねたところ、「入れ歯がカパかパする。これじゃ食べれないよ。。。」と仰っていました。
この方は部分入れ歯で、入れ歯のバネが残存歯に係っていますが、その適合も良かったはずと思いました。
「あれ、そうでしたか。。。すいません。確認させて下さい。」と言ってその人の口腔内を見てみると、なんとバネの係っていた歯の被せ物が完全に取れていたのですね。
そのために、維持が効かなくなり入れ歯が外れやすくなったのですね。
本人は、その被せ物が取れていたことに全く気づいていないようでした。
その人に口腔内を見せて、初めて解ったようでしたから。。。
その方は、「そういえば朝起きて、うがいした後、何か白い破片が何個か出てきた。」と思い出したように言いました。
ちなみに、それはジャケット冠と呼ばれるモノでした。
基本的に、保険診療内でプラスチックが材料として作られています。
恐らく、部分入れ歯が入ったことにより、しっかり噛めるので硬いモノを噛み込んだために割れたのだと思います。
でも、困るのはこれからなんですね。
割れずに、単純に脱離しているのならば、それを再装着すれば良いのですが、この場合は完全に割れていてそれも捨ててしまっているため、新しい冠を作り直さなければなりません。
今の入れ歯の金属のバネ(クラスプ)は以前の冠の形態に合わせて鋳造物で作られているので、これに合わせて冠を作ることは、至難の業です。
そうなると新しい冠を作る際に、その冠の形態に合わせて金属のバネも作ってもらうことが必要です。
そして冠のセット後に、入れ歯の古いバネを取り除き、新しいバネを入れ歯に組み込みます。
結構これをやるのに、時間は必要です。
また、どうしても冠の製作と金属のバネの製作を技工サイドで行ってもらうため、期間はかかります。
その旨を患者さんに説明したところ、「そうなんですね。解りました。でも、今はどうしたらいいですか?カパかパなんですけど。。。」と仰るので、その場でワイヤーを曲げてクラスプを作り他の歯に維持を取るようにしましたよ。
あくまで応急処置ですが、これで少し入れ歯の動きを抑えることが出来ました。
このようなケースはあまり多くはないですが、起きたときは結構大がかりな処置になります。
セット後も油断をしないように、していきますね。
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