2018/06/20
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
多数歯に渡る重度歯周病で、歯を抜かなければならないようなケースがあります。
本人も、もう歯を抜かなければならないのは解っているのだけれども、歯がない時期があるのが嫌だと仰る人も少なくはないです。
そのような場合、当院では即時入れ歯というものをお勧めすることがあります。
この即時入れ歯というのは、まず診査をきちんと行い、抜くべき歯と抜かなくても何とかなりそうな歯を分別します。
これには歯周病検査やレントゲン診査が必要です。
その上で、型取りと咬み合わせ取りを行います。
そして、この日は終了です。
次回来られるまでに、採取した型に石膏を流し、模型の製作をします。
そして、採取した咬み合わせ取りの型を使って、咬合器というものに装着します。
抜くべき歯を模型上で削除します。
そして、残存できる歯にワイヤーや金属のバネの製作をします。
また、歯のない部位やなくなる予定の部位に人工歯を排列します。
排列と歯肉形成が終わった時点で、埋没・重合という捜査に入り、入れ歯の完成まで行ってしまいます。
通常の入れ歯製作では歯を抜いてから、その傷口が治ってから製作するものなのですが、この即時入れ歯は、歯を抜く前に型取りと咬み合わせ取りを行ってしまうのですね。
そして、模型上で抜くべき歯を削除して完成まで持って行ってしまうのですね。
そのため、次回に患者さんが来られたときには抜歯と同日に入れ歯をセットすることが可能なのです。
しかしながら、あまりお勧めの入れ歯製作とは言いがたいです。
どうしても、歯を抜いた後の傷の治り具合というのは、完全に予想して作っているのですね。
そのため、適合度はあまり良いものではないです。
また、調整も抜歯をしてすぐにするので、その際の麻酔が残っているため咬み方も不安定であったりします。
そのため、この即時入れ歯が本入れ歯となることは少ないですね。
当院では、あくまでこの即時入れ歯は仮入れ歯という扱いでいますし、患者さんにもそのように説明しています。
この即時入れ歯のメリットは、歯のない時期がないのが凄く有効ではあります。
仕事をしていて、歯がない状態が人目については対人的に困るというかたも少なくはないですものね。。。
必要性はあるのですが、ちょっとやっかいな面が一点あります。。。
それは、この即時入れ歯を保険診療内で製作してセットしてから、抜歯後の傷口が完全に治っていたとしても半年は経たないと本入れ歯の製作は保険診療内では作れないのですね。。。
もっと早く、本入れ歯を装着したいなと言う方にはできれば、本入れ歯は自由診療の入れ歯を考えてもらえたら本当に幸いです。
きっと即時入れ歯よりは数段、咬み心地の良いものになるのはほぼ間違いないと思いますからね。。。