2019/03/05
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
※前回のブログの続きです。
それからというもの、本当に一心不乱に何の迷いもなく研究をしました。
そうなると、なぜか他講座である主に基礎講座の先生から応援を受けるようになりました。
解剖学講座のみでなく、組織学講座、薬理学講座、生理学講座などですね。。。
本当に嬉しくなって、一生懸命やりましたね。
それこそ、長い間、顕微鏡で標本を観察しすぎていたために、気持ち悪くなってしまい吐いてしまったり、長時間に渡る観察のため、顕微鏡のハロゲンランプが熱くなってしまったために、顕微鏡を燃やしてしまったりしました(さすがに、この時は解剖学教室を出入り禁止になるかと思いましたが、当時の解剖学教授はそこまで一生懸命に研究しているのに、怒れないよと許してもらえました。。。)。。。
そんなこんなで、何とか研究論文を仕上げ、無事に審査を通り合格しました。
晴れて大学院を卒業して、博士号を授与した時は、本当に嬉しかったですよ。
これも、みんな当時の解剖学助教授との不思議な縁から始まったものです。
僕が、その博士号を取得した時に一番喜んでくれたのも、この先生でしたからね。
本当に出会えて、良かったです。
それからというもの、僕の講座の先輩たちも僕の努力を認めてくれるようになりましたし、僕の講座の助教授も何も言わなくなりました(多少の嫌味は言われましたが。。。)。
その時は、自分の中で「勝った!」という気持ちがありましたね。
そして、それからというもの、国際学会でこの研究内容を発表する機会をいただき、バンクーバーやローマ、ニースなどにも行かせてもらえました。
そうなると、僕も若かったせいか少しずつ図に乗ってきたような感がありましたね。
そういう僕に対して、解剖学講座の助教授はこう言いました。
「澤口、最近、えらく調子が良いようじゃないか。。。でもな、どんなに調子が良くても謙虚でいろよ。」と言われましたね。
そして、「実るほど、頭を垂れる稲穂かな。」を知れよ、と言われましたね。
僕はハッとして、確かに最近調子に乗っていたなと思い、反省しました。
この先生の言葉には、僕はいつも驚かされますし、心が動きます。
本当に、尊敬してやまない先生の一人です。
その助教授は、今では当校の解剖学講座の教授をされており、今月の27日(水)より日本解剖学会の大会長を行います。
これは、歯学部の解剖学講座が行うのは非常に珍しいことで、新潟で行われるのは55年ぶりとのことです。
これは、この先生の人柄が成せる業だと思います。
僕も、いつかこの人のように、誰に対しても優しく深く広いハートを持った人になりたいと思います。
頑張りますよ!
(※学会最終日の29日(金)には朱鷺メッセで市民公開講座もあり(13時~16時)、テレビのコメンテータや作家としても有名な養老 猛司さんも来られます。入場は無料ですので、ご興味のある方は足を運んでもらいたく思います。)