2020/12/06
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
一般的に歯科医院の仕事ってなかなか解りにくいですよね。
この仕事は、患者さんを迎えて口の中で行われる作業な訳ですが、なかなかその仕事内容を患者さんは見ることができませんからね。。。
一般内科や外科などのお医者さんや看護師さんとも、かなり違いますから。
でも、実際に治療に当たるときは医療行為として行うわけですから、かなりの緊張感を感じてやるわけです。
また、歯科医院を取り巻く社会環境も一昔前と比べて、かなり厳しく言われています。
今はやっている新型コロナの感染予防にも、相当な努力をして日々の診療を行っています。
そしてそこまで、配慮したとしてもこのコロナウイルス騒動の際には、何故かやり玉に挙げられる。。。
そしてマスコミの過剰に危険をあおる報道。
本当は、そんなことないはずで、どこの歯科医院でも消毒滅菌にはかなり気を配っているはずなのにと思います。
本当に歯科医療そのものの発展よりも、社会環境の変わり様は目まぐるしいです。
また、保険診療などは解釈の仕方でも変わりますので、それについて行くのも大変です。
そして、歯科医業はサービス業としての一面も持ち合わせているので、それに対しての工夫を行ったりします。
診療の内容としても、抜歯や根管治療、歯周病治療、入れ歯、ブリッジ、冠、虫歯治療、予防処置、その他諸々たくさんあります。
本当にいろいろなことがある毎日で、全てを高いレベルでこなそうとするには大変で難しい面があります。
また、患者さんに快く思ってもらうために様々なアイデアを出して、環境を整えたり、サービスを提供するようにしています。
それをやるのもかなりの手間と経費がかかります。
医療に関わる機材や商品は、高額なのが一般的な相場です(一般の人が買うことがないため、需要が少ないですからね。。。)。
だから、歯科臨床の勉強はもちろんですが、サービス、接遇、患者心理、患者教育、モチベーション維持、目標設定などの様々なことを考え、行動しています。
でも、実際にこれらのことは、僕一人が行うわけではありません。
物理的にも、スタッフの協力がないとできないのですね。。。
自分一人では何もできないのが、歯科医院の長である歯科医師ですね。。。
全てをたった一人で、満足にやりきっている歯科医院というのは僕は知らないですし、恐らく世の中には存在しないのではないでしょうか。
患者さんが、痛みを抱えて歯科医院に電話したときもおそらく最初に電話に出るのは、スタッフの女性でしょうし、帰り際に「お大事にしてください。」と言うのもスタッフですものね。
器具の消毒・滅菌もスタッフでしょうし、ユニフォームの洗濯も、患者さんを迎えるための準備もスタッフがしてくれます。
歯科医院に来る患者さんは痛みを抱えている人が多いため、なんとかその日に診てほしいという思いから、電話をかけてきて「今日、診てほしい。」と言われたり、医院の方へ飛び込みで来たりもします。
当院は、基本的に予約制のため、急な対応はできないこともあります。
でも、患者さんは希望通りにならないと、不満の声を挙げてくる人もいなくはないです。
そのような患者さんは、それを院長である僕に言うのではなく、受付や衛生士のスタッフに言う人が多いような気がします。
もともと、いろいろな仕事があって患者さんを迎え入れるための努力をしてくれている歯科医院のスタッフのストレスは、かなり大きいはずです。
それを考えると、本当に頭が下がります。
働き方やそのスタッフの勤務体制・勤務時間は、医院によっても個人によってもいろいろあるかと思いますが、僕はスタッフを本当に大切に考える医院環境が作れないと、その医院の発展はないと思っています。
これは、単なる個人の当院の問題でなく、歯科業界全体に言えることだとも思うのです。
歯科医院の長である院長さんが、歯科医療に生き甲斐を感じ、スタッフを大切にして歯科衛生士や歯科助手、歯科技工士にやり甲斐を持たせることができなければ離職率は高いままでしょうし。。。
そうなると、歯科業界全体の疲弊、衰退に繋がるでしょうね。
僕も、偉そうなことが言えるような立場ではないですし、残念ながら当院を辞めてしまった人も過去に若干名いますからね。。。
僕はこの医院を企業にするつもりはなく、家業のままでいいと思っています。
企業って言うと、なんか冷たく感じます。
家業っていうのは、あくまで一家でやっている感じなのですが、僕はスタッフ達を本当の家族のように思っています。
皆にも「りんごファミリー」という、意識を持たせているつもりでありますからね。
でも、今の自分はまだまだ未熟で、スタッフ皆のモチベーションを高いまま維持することは多分、できていません。
それどころか彼女たちを幻滅させるようなことも言ってしまっています。。。
それも自分のハートの弱さからくることが多くあります。
また、たまにスタッフの言うことに対してカチンとくることもあり、説教をしてしまう事もあります。
一人一人を大切に思うがゆえに、言わなければならないときというのは、多分あると思うのですが、お互い人間ですからね。。。
言わなければいいことを、言ってしまう事もなくはないでしょうから。
それでも根本的なところで、お互いの信頼関係が構築されていれば、そんなに長くは尾を引かないですよ。
こういうのって、いくら考えても難しいことなのかもしれませんが、これからも愛すべきスタッフ皆に真摯に向き合って生きていけたらと思います。
そして来年度から、衛生短大を卒業予定の歯科衛生士2名が当院に来てくれることが決まりました。
その人たちも凄く笑顔が素敵な歯科衛生士の卵達です。
この人達の笑顔がさらに輝けるように、僕は精一杯頑張ります。
スタッフ達の存在が「りんご歯科医院の宝」なのは間違いないですからね。