2021/02/20
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
患者さんには、入れ歯は自分の器官として機能するまでは、時間がかかることは知っていただきたいものです。
特に、即時入れ歯のような仮入れ歯となるものは、なかなか適合のいいものにはなりにくいです。
なぜならば、この即時入れ歯は歯があるうちに型と咬み合わせを取らせていただき、あらかじめ作製しておき、抜歯後、すぐにセットされるので、抜歯窩が塞がるのは完全に予想して作っていますからね。
抜歯後の傷の範囲にもよりますが、個人差も大きいですから。
まして、初めて入れ歯を作る方はこの辛さがなかなか理解できないものです。
入れ歯で、もともと自分の健康な歯があった時と同じように噛むのはほぼ無理ですからね(重度の歯周病でプラプラ動く歯よりはいいかもしれませんが。。。)。
先日も、上顎前歯部を抜歯して総入れ歯の即時義歯をセットされた方が来られました。
その方は、その入れ歯がご飯を食べると外れてくると仰っていました。
それは、恐らく前歯で噛もうとする癖が抜けないからだろうと推察されました。
極力、奥歯で食べるように指示したところ、そのようなことは無くなりました。
でも、この即時入れ歯は内面に粘膜調整剤というものを敷き、抜歯窩が治ってくるのを待っている状態ですので、粘膜の治りと材料の劣化によりまた外れやすくはなってくるでしょうけども。。。
でも、この段階で頑張って使っていただいた方は、いわゆるリハビリを頑張ったということになり、新しく入れ歯を再製作する際には必ず良いものになりますよ。
ここで頑張って使ってもらえたなら、その後の本入れ歯になった時は、雲泥の差でよく噛めるいい入れ歯になりますから。
新製された入れ歯は、傷の治りを待たずに作る即時入れ歯よりも格段に適合もいいでしょうからね。
ただ保険で即時入れ歯を作られた場合、仮に抜歯した傷が完全にふさがって歯茎が安定していたとしても、6カ月は保険診療内で再製作することは認められておりません。
これは保険診療で作られたものである以上は致し方ないと思います。
自由診療であるならば、このルールに縛られることなく入れ歯の製作に入ることができます。
その際には、金属床の入れ歯であれば、保険の入れ歯の欠点も補うことができます。
それこそ、傷が治って歯茎が落ち着いた段階で自由診療でやらせてもらえるのならば、もっと早く良い入れ歯ができるのになと思うことはたくさんありますよ。
入れ歯は毎日、自分の器官として使用するものです。
生活の質の向上のためにも、自由診療を是非、考えていただけたらと思います。
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