2021/10/15
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
最近、入れ歯で悩む症例が多いです。
というよりも、重度虫歯と重度歯周病で悩むといったほうが良いのかもしれません。
入れ歯の悩みを持っている方でも、多くの方は一本以上の歯が残存している部分入れ歯の方がほとんどです。
当院ではそのような方達に対し、極力、歯の保存を図るように頑張って、歯科衛生士がブラッシング指導や歯石除去を行ってはいます。
しかしながら、当院のホームページやこのブログを見て、来てくれる患者さんの多くは入れ歯を作ってほしいという希望を持つ方が多いです。
僕は入れ歯診療は大好きですし、得意としているのでそれはそれで、大変うれしいことではあります。
そういう要望を持って当院に来る患者さんの多くは、もうこの歯は抜くより外ならないのを本人が自覚しており、その後の入れ歯処置も希望するというパターンが多い気がいたします。
僕自身、本当はできるだけ歯を抜きたくはないのですが、そうするしか方法がないというほど咬合や歯周組織が崩壊している人が本当に多いです。
その場合は、抜歯を勧めるのですが本人はその抜歯後に歯がないままが嫌だという方が、若い世代の方に特に多いですね。
本来、入れ歯は悪い歯を抜いて、傷が治癒して製作するのが一般的なセオリーですし、そうやって作る入れ歯が一番安定するものです。
でも、背に腹は代えられないということでもし、作るのならば即時入れ歯というものになるのでしょうか。。。
このやり方は、歯があるうちに型と咬み合わせを取らしてもらい、模型を起こしその模型上で抜くべき歯を削って入れ歯の製作に入ってしまうものです。
傷の治りはあくまで想像して製作しているので、完全に良いものにはなり得ません。
歯の並びや色もおおむね予想して作ることになります。
従って、当院ではこの即時入れ歯はあくまで仮入れ歯という位置付けにあります。
もちろん仮入れ歯とはいえ、いろいろ手を尽くして食べることにそれほど問題はなく使用できるようには頑張りますが、上記の理由から完全に良いものには、なり得ないというのは知っておいてほしいものです。
また、傷が落ち着いたとしても、この即時入れ歯を保険で作った場合、保険のルールで半年は製作できないことが決まっております。
もっと早く本入れ歯が欲しい場合は、自由診療で製作させてもらったほうが良いことも多いです。
ただこのような処置が本当に毎日のように多くあり、日常の診療が辛くなってきました。
それは、歯を抜くのが嫌とか入れ歯製作に疲れたという訳ではなく、何でここまで虫歯や歯周病を放っておいたのだろうと思える人があまりにも多いのですね。。。
本当は歯医者である以上、予防に徹したい気持ちが強くあります。
仮に入れ歯を入れたとしても多くの方は、自分の歯が1本以上残って製作された部分入れ歯の人が多いはずです。
そうであるならば、その歯を大事にしていただけるよう日々のブラッシングを頑張っていただきたいですし、その方の歯を本当の意味で守れるように努力していきたいです。
そのためには、入れ歯をセット後にも、残存歯を守るために定期健診とプロフェッショナル・クリーニングを受けていただきたく思いますよ。
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