2023/07/10
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
かなり前に製作した上顎の総入れ歯が緩くなり、修理を希望される人が来院しました。
カルテを見てみると7年ぶりくらいに来た方なのですが、その間は1回も定期健診(メンテナンス)には来られませんでした。
その方は、「これ、作ったのが7年くらい前なんだけどもう作り替えしなければならないですか?」と僕に言いました。
診てみると、入れ歯が乗っかる顎堤が非常に痩せてしまい、新製しないまでも裏装という入れ歯の裏打ちをする必要があると思いました。
でもそれをすると口蓋部分が厚くなり、熱伝導性も悪くなり金属床の良さを消してしまう可能性がありました。
僕は患者さんにその旨を話すのに、「今の入れ歯を裏打ちするという方法がありますが、口蓋の部分が厚くなりますし、熱の伝わり方も今より悪くなりますが、それでもいいでしょうか?」と言いました。
患者さんは少し考えて、「体調が悪かったり、コロナ禍などでメンテナンスに来れなかったので、新製は致し方ないです。もう一度同じものを新たに作っていただきたく思います。口蓋が厚くなって昔使っていた保険入れ歯と同じようにはしたくないですからね。。。」と仰っていました。
僕としても、本当は同じ入れ歯を使っていただきたくは思いますが、それには条件がありますね。。。
やはり入れ歯でも、メンテナンスには罹っていただきたいです。
特に、歯を失った歯は必ず時間とともに痩せていきます。
メンテナンスをしながら、少しずつ対応していくのが良いのですね。
そうしないと、このように大掛かりな処置になってしまいがちですからね。
良いものを作ったならばそれを維持するために、日常のケアと歯科医院でのメンテナンス(定期健診)は欠かせないというのは知っておいてほしいです。