りんご歯科医院ブログ

院長ブログ

新潟市の歯医者・歯科・入れ歯・スポーツマウスガードなら「りんご歯科医院」

診療を通じて人間関係を築いていけたら最高ですね。

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新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。

 当院に昨年の秋から、ご本人、奥さん、娘さんと一緒に通ってきて下さる患者さんがいます。

当初から、よくお話をさせていただいているのですが、非常に人当たりも良く紳士的な方でいます。

上下顎とも、自由診療で製作された入れ歯だろうと思われる入れ歯を装着されていました。

話の中で、あまり歯科医院に対してそんなに期待していないような感じを、僕は受けました。

口の中を見てみると上顎に残根と呼ばれる重度虫歯の歯が数本あり、それを抜いて入れ歯を作った方がいい旨を伝えました。

下顎は、コーヌスデンチャーと呼ばれる入れ歯で数本の内冠と言われるものがありました。

入れ歯そのものはゴールドの金属床と言われるもので、下顎だけでかなり高額だと言っていました。

そのできばえは、結構良いものでしたが内冠が装着されている歯に根尖病巣があるため根の治療をしなければならないことをお伝えしました。

そして、その後にコーヌスデンチャーを作り替えていくことになりました。

まずは、上顎の残根抜歯を行い、即時入れ歯を製作しました。

下顎は内冠が外れてはいますが、咬合平面のズレもなく何とか使えそうです。

その後、抜歯した傷が安定したときを見て、上顎の本入れ歯を製作しました。

それが終わってから、下顎の根管治療を行い、内冠を装着してコーヌスデンチャーの製作に入り、一通りの治療を終えることができました。

この間、半年ほどかかりましたが、この患者さんといろいろ話をさせていただきました。

出身地のこと、家庭のこと、以前の仕事のこと、今までの歯科医院の通院歴などなど。。。

なかなか言いにくいことも、話してくれたと思います。

僕としてもこういう話ができて、患者さんと本当の信頼関係を持てるのは嬉しい限りです。

これが本当の意味でのかかりつけ医なんだろうなと思います。

患者さんの病状を知るのは、大切なことなんですが、その人の背景というか人生というか、、、そういうものも見れるのが本当に良い医療に繋がるのではないかと再認識させていただきましたよ。

こういう関係がもっともっと多くの人と築けるようになりたいです。

いつもそう思ってはいるのですが、なかなか人間関係を診療を通じて築くというのは簡単なことではないです。

時に、人は簡単に信頼関係を失いますからね。

患者さんにしても信用をおけない人はいます。。。

例えば、言い方が悪いとか、予約を守らない、自分が悪いのに人のせいにするとか、歯科医そのものを舐めているとか。。。

いろいろな人がいますからね。。。

時には、そのようなことで落ち込むことも人間ですから、あります。

でも、この人に出会って少し自信が持てました。

これからも益々、頑張っていきたいと思います。

7年の時を経て、名刺が導いてくれました。

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新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。

 先日のことですが、歯が壊滅的に悪いので直してほしい、せめて前歯だけでも何とかしてほしいという依頼で、初診で入られた患者さんがいました。

その人は、僕のことを知っているそうで、過去に名刺交換をしたことがあると仰っていました。

「どこで会いましたか?」と僕が聞くと、○○という居酒屋さんでと言うことでした。

僕は全く覚えがないのですが、その人は事細かく覚えているそうです。

その人が言うには、その居酒屋さんで会って意気投合したと言っていました。

「いつ頃の話ですか?」と尋ねると、「もう7年ぐらい前になるかな」と言っていました。

振り返ってみると、その当時は開業したてでほとんど患者さんがいなくて、患者さんを診たくてしかたない頃です。

たまに飲みに行くことがあれば、隣の席に座った人に名刺を渡して宣伝していた頃ですね。。。

恥ずかしながら、いろいろな人に名刺を配っていた記憶があります。

しかしながら、その名刺が効力を発揮することはほぼ皆無でしたね。。。

その人は「せっかく仲良くなったんだから、先生のところに行こうと思っていたんだけど、忙しくてね。。。たまたまこういう状況になって、机の引き出しの中に名刺があったのを思い出したんだ~。」と言っていましたよ。

僕は、その名刺が7年の時を経て今になって、その患者さんを呼び寄せることがあるんだな~と思いましたよ。

何か感慨深かったですよ。

たかが名刺、されど名刺ですね。

それはともかく、その人の歯は確かに壊滅的でした。。。

歯周病で上顎の前歯が脱落してしまい、他の残存している歯はほとんど抜かなければならなそうです。。。

恐らく、上顎の歯は4本下顎の歯は2本しか残らないです。。。

そのため、その旨を全て話しレントゲン写真から今後の治療計画を患者さんに提示させてもらうと、「結果的に悪い歯を抜歯して、残った歯にバネをかける部分入れ歯が良いと思います。でも、それをやるにしても、抜いてすぐに入れ歯を作るのは得策ではないです。なぜなら、抜いた後は、抜歯した部位の傷が治ってから製作するのが、本来の入れ歯の製作法です。。。でも、前歯がなくてお困りならば、悪い歯を抜歯したと同時に、入れ歯をセットする即時入れ歯というものがありますが、これは悪い歯が残存しているうちに型と咬み合わせを取らせていただき、模型を起こして、その模型上で抜くべき歯を削って残る歯にバネを付けて完成まで持っていく方法ですが、あまり適合の良いものにはなりにくいです。当院ではあくまで仮入れ歯と捉えています。傷口が落ち着いて、変化がなくなったならば、それから本入れ歯を作るようにしませんか。。。」と伝えたところ、「先生、早く入れ歯がほしい。その方法で入れ歯を作ってほしい。」と仰いましたよ。

そのため、すぐに型と咬み合わせを取らせていただき、入れ歯の完成を急ぎます。

でも、この方法は極力は避けていきたい方法です。

患者さんにしては、今まで入れ歯を使ったことのない場合、結構煩わしくて辛いですからね。。。

でも、この方法を選択しなければならない人も少なくはないです。。。

そうはいっても、7年の時を経て僕に会いに来てくれた大切な友達(患者さん)です。

一生懸命に、頑張って良いものを作りますよ~。

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歯科の医療費控除とは

スポーツ歯学の勧め(3)

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 当院は開業して7年ちょっと、経ちましたがスポーツマウスガードの製作希望の方も少なくないです。

アマチュアボクシングの選手や、サッカー、ラグビーが多いですかね。

バスケットボールのプロ選手も来られたことがあります。

最近ではプロの格闘家、それもプロレスラーの方に来ていただきました。

作り方はアマチュア選手にしてもプロ選手にしても、特に大きく変わらないですが、競技に対しては、作り方を変えることがあります。

例えば、打撃系の格闘技の場合はどうしても前歯に強い衝撃が加わることがあります。

その場合は、ラミネートマウスガードと言って前歯部分を2~3層にシートを軟化圧接して保護することを考えたりすることもあります。

また、コンタクトスポーツではありますが、サッカーやバスケットボールなどの選手間のコミュニケーションを取りながらプレイするスポーツに関しては、しゃべりにくいと装着したがらないものですので、極力、発音を障害しないように口蓋部分を薄くしたり、短くしたりするようにしています。

当院では競技の特性をよく知って、それに合わせたスポーツマウスガードのデザインを提示できるようにしていますよ。

また、矯正装置を装着している方にも、スポーツ時にはスポーツマウスガードの装着が必須だと思います。

そのような方にも、当院では製作が可能です。

このスポーツマウスガードは、前のブログでも述べたように、あくまで外傷予防のためのものです。

これを装着して、スポーツパフォーマンスが上がることはないかもしれません。

でも、このスポーツマウスガードを装着することによって、怪我を起こすリスクが減り、精神的に安心感があるため、思い切りプレイに集中できる可能性があることを報告している論文もあります。

つまり、その安心感がプレイに集中するのに良い効果を上げる一因であることは間違いないのではないでしょうか。。。

でも、それが市販のもので作ったものとなると、外れる可能性があるためプレイに集中するのはおそらく難しいですし、そのために怪我が発生する可能性も高まりますよね。。。

そんなことがないように、是非、歯科医院で型を取ってもらい適合の良いスポーツマウスガードを作りましょうね。

昨年度に僕は日本体育協会(日本スポーツ協会)と日本歯科医師会がミットになって開催した2年間に渡る講習と実習を受けて公認スポーツデンティストの資格を取得しました。

ここでもスポーツマウスガードの理論と実技を学んできました。

もし、スポーツマウスガードが気になる方は是非、ご相談いただけたら幸いです。

(写真はアマチュア ボクシングをされている選手のスポーツマウスガードです。カラフルな色で製作することが可能です。)

※(当院でのマウスガード製作料金は6000円(税抜き)となっています。色付きのものは7000円(税抜き)です。)

スポーツマウスガードについての詳しい案内

スポーツ歯学の勧め(2)

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新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。

 スポーツマウスガードは市販のものでもあります。

でも、スポーツ用品店においてあるスポーツマウスガードはボイル アンド バイトというタイプのもので、シートを温湯で軟化して、それを口腔内に入れて口を動かして形作るものです。

非常に簡単に手に入りますが、作り方は案外大変で素人の人が自分で材料を口腔内に入れて口の筋肉を動かして作ると、均等な厚さにはならずに不必要なところにいらぬ厚みが出たりすると思います。

また、その適合性は良くなくうまく作らないと簡単に外れやすいものになってしまいます。

反面、歯科医院で製作されるものは型取りをして、模型を起こしてから、専用のシートを使って吸引加圧形成されたり模型上で重合して製作されるものなので適合面はすごく良いです。

色も透明なものだけでなく、カラフルなものもあります。

当院での作り方としては、上下顎の型を取り、咬み合わせも取ります。

そして型取りをしたものに石膏を流し、模型を作ります。

その上顎模型を口蓋部分を抜いた形にトリミングして、シートを使って熱を加え吸引加圧式のバキュームフォーマというもので模型に圧接します。

ここでできたものをスポーツマウスガードといいます。

そして、咬合器に模型を取り付け、製作されたスポーツマウスガードを装着し咬合調整をします。

その調整方法は、奥歯でしっかり咬合した状態として調整をします。

ここで、患者さんに来ていただきスポーツマウスガードをセットするわけですね。

万が一、咬合がズレていたとしても大きな狂いでなければ調整は楽です。

ただこの時に、違和感がなくても練習中に使用していると痛みがあるとかいうことがあります。

そのため、もう一回は調整に来てもらうように説明をしていますよ。

その際に、必ず言うようにしていることは、選手の中にはスポーツマウスガードの効果として、過度に筋力アップを期待している人が少なからずいます。

結論から言わせてもらうと、今はまだその因果関係は完全には認められていません。(ただ咬合により手足の等尺性筋力が上がり、そのためにスポーツパフォーマンス時の体幹のバランスが良くなるとは言われております。)

確実にいえることは、外力からの顎顔面の外傷予防には効果があると言うことなのですね。

試合の時に限らず、練習の時、筋力トレーニングの時から必ず使用してもらいたいと思います。

使用することによって、顎顔面、口腔内の外傷は減ります。

(次回もスポーツ歯学に関するブログをお伝えしますね。)

※(当院でのマウスガード製作料金は6000円(税抜き)となっています。色付きのものは7000円(税抜き)です。)

スポーツマウスガードについての詳しい案内

スポーツ歯学の勧め(1)

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新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。

 スポーツマウスガードは、近年では格闘技のみならず様々なスポーツに使用されるようになりました。

ボクシングなどの格闘技はもちろんですが、ラグビーやアメリカンフットボール、アイスホッケーのようなコンタクトスポーツそして、それ以外の、野球や重量挙げなどの選手からの依頼も多くあります。

元々、自分は大学病院にいたときにこの学問、スポーツ歯学にすごく興味を持っていました。

たまたま当時の医局でこの学問を積極的に取り入れて、翌年に新しい外来を開くとのことより、一生懸命に勉強しました。

そして、スポーツマウスガードの作り方を勉強し、患者さんに快適なマウスガードを作るにはどういうデザインがいいのか、材質は何がいいのか、嚙み合わせの位置はどこがいいのか、全身に及ぼす影響はどうなのか、実際にどの程度、保護する力があるのか、マウスガードが精神面に及ぼす安心感はあるのかなどを研究していました。

診療的には当時はまだ、スポーツマウスガードが世間的にも知られていることなく、患者さんも多くはなかったです。

でも、この頃から、高校生以下のラグビー選手は装着が必須となり、高校生が団体となって来たりしました。

日常の患者数は、多くはなかったですが、来るときは団体様で来るので、通常の診療時間を終えてから型取りをしていましたよ。

ある高校のラグビー部は50人ぐらいの人数で来院したので、当時のスポーツ歯科外来の医局員3人で対応してたのは本当に大変でしたよ。。。

そしてスポーツ歯科外来ができてから、2年ほど経ってから大学病院に大きな変革の時がありました。

そこで、今までスポーツ歯科外来医長だった先生かその席を降り、僕に変わりました。
僕は、助手から講師に昇格し外来医長にもなったわけです。

当時の僕は、まだ33歳で医長になるのはちょっと早いかなと思われていたようですが、このときは嬉しかったですよ。

それまでのスポーツ歯科外来に罹る患者数が伸びず、病院長からもその旨を懸念されたため、まずは患者さんを多く集めるために知人を通してボクシングジムに行って、挨拶回りをしたりしましたよ。

空手道場にも手紙を送ったりもしてましたね。

さらに出張して、長岡市の高校ラグビー部にも伺い型をたくさん取ってきて大学に戻り、マウスガードを製作してから、またその高校に向かってセットしたこともありましたね。

そんな努力が実ったのか、前年度の患者数の10倍以上まで伸ばすことに成功しましたよ。

(次回もスポーツ歯学に関するブログをお伝えしますね。)

※(当院でのマウスガード製作料金は6000円(税抜き)となっています。色付きのものは7000円(税抜き)です。)

スポーツマウスガードについての詳しい案内

総入れ歯の、咬み合わせを決める作業は大変です。

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新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。

 当院が総入れ歯を製作するのに、一番重要視しているのは咬み合わせです。

製作段階で、これがしっかり採得できれば、90%以上うまくいくと思えます。

型取りももちろん大切なステップですが、総入れ歯の場合はどの段階でも完成前に型を取ることはできるので、ある意味、気楽に考えているところがあります。

咬み合わせ取りは、まずは垂直的な顎間関係を取るのですが、つまりは咬み合わせの高さを決めるわけです。

総入れ歯の場合、咬合床というモノをラボサイドで製作しておき、それを口腔内に入れて決めていきます。

方法としてはいろいろありますが、何せ総入れ歯の場合は基準となる歯牙が無いですので様々な方法を組み合わせてやることが多いです。

一般的には、生理学的・解剖学的な方法で決めることが多いです。

そしてこれを決めた後は、咬合器に装着していきます。

この咬合器に装着する上で、患者さんの顔面の情報を咬合器上に反映するためにフェイスボウ・トランスファーということをしておいて、それで上顎模型を装着してその模型上に咬合採得した咬合床を当て込んで、下顎模型を装着いたします。

自信のあるブレの無い咬み合わせが取れているのならば、これで人工歯を並べる作業に入ることも少なくないですが、この段階ではもしかして前方で咬んでいる可能性もこの段階では否定できません。

つまり水平的な位置関係を決める作業が必要なことがあります。

そのために、当院ではゴシックアーチトレーサーというモノを製作して、中心位という位置を決めています。

この中心位というのは再現性があります。

そして、中心位やそこから左右に動かせる位置を仮想中心咬合位(歯があった時の奥歯で咬んだ時の位置関係)として、咬み合わせの修正を咬合器上で行います。

でも、この咬み合わせが歯があったときの咬み合わせだという保証は何も無いわけです。

そのため、この位置で人工歯を並べて、歯肉形成をした後、患者さんの口腔内で仮合わせ(試適)をしてその位置でしっかり咬んでいるのかを確認します。

ここでズレが無ければ、大きな問題は起こりにくいです。

仮合わせの時にもし、ズレていることに気づいた場合は人工歯を外してその位置にワックスを置き直し、もう一度咬み合わせ取りをすることも可能であります。

でも、これをやり直すことによって、患者さんが医院に来る回数は増えてしまうわけですが、これだけは本当に難しい作業なのでご容赦を願っています。

このズレを気づかずに、完成してしまうとそのズレを修正するのは本当に難しいです。

恐らく半歯ズレただけでも、本入れ歯であるならば最初から再制作になるかと思います(僕は、もしあったらそうするようにしています。即時入れ歯の場合はあくまで仮入れ歯としていますので別ですが。。。)。

咬み合わせを決める作業というのは、総入れ歯の製作段階では本当に重要なことが少しでもお解りになれたなら僕らとしても非常にありがたい限りです。

このデジタル化が進む現代で、この作業は本当にアナログチックだな~といつも思いますが、ここは本当に難しいけどやっていて楽しい所でもあるので、今後も頑張って行きたいと思います。

(写真は咬合高径を決めた後、口腔内から取り出した咬合床です。この時点では水平的な咬み合わせの関係は不明です。)

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あの頃の向上心を持って、頑張ります。

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新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。

 当院は入れ歯診療に力を入れて取り組んでいます。

僕自身が、歯科大学在学中に総入れ歯の人工歯排列に興味を持ち、いずれは入れ歯を専門的に勉強したいなと考えていました。

そのため歯科大学を卒業し、国家試験を合格した後は、日本歯科大学新潟歯学部の補綴学(入れ歯や被せ物)を専攻して大学院に入りました。

大学院に入った目的としては、歯学博士号を取得することでありますが、これを手に入れるためには4年間で研究テーマを決め、実験計画を立てて、結果を出して論文にして学会学術誌に投稿しなければなりません。

そうは言っても、4年間をフルに実験だけに費やすと言うことはなく、最初の1~2年は学部の学生と似たようなことで講義があり、英語論文を和訳したり、実験データの処理の仕方として統計学を学んだり、ご遺体を前にして顎顔面の解剖学の実習をしたりしていました。

それ以外は、僕が従事していた教授の後を付いて見学したり、教授から出される技工物を作ったり、医局で新人に組まれるカリキュラムがあり総入れ歯の人工歯排列から完成までやったり、クラウンやメタルコアの製作、ワイヤークラスプの製作をして、先輩先生からチェックを受けていましたよ。

最初は下手くそで、教授や先輩からもよく叱られていました。

昔から、この補綴学というのは技術が伴って初めて意味をなす学問で、不器用な人にはちょっと向かないと言われています。

そのことは学生時代から知っていましたが、自分はそこそこできるという勘違いから、これはヤバイ所に来てしまったと後から思いましたよ。。。

実際、医局の先輩先生達は博学で手先も器用でした。

仮歯を作るのも患者さんがデンタルチェアに座っている横で短時間に世間話をしながら、作るんですよ。

それこそ簡単そうに。

実際、自分が初めて患者さんの横で仮歯を作ったときは、あまりにも酷いので患者さんに見せられなかった記憶がありますもの。。。

でも、人間って覚悟を持って一生懸命にやっていると、自然とできるようになるものです。

そのうち、患者さんの横で仮歯を作ることはそんなに苦じゃ無くなってきますし、短時間で作る割には仕上がりも良いものになってきました(あくまで1~2歯ぐらいの仮歯ですけど。。。)

そんなことができるようになって、そして、必修科目を全部クリアして、初めて自分の担当患者さんを持つことができました。

その患者さんは、当時40代の方ですが上下顎とも無歯顎で、総入れ歯の製作希望でした。

まだ年齢も若い方なので、顎堤はしっかりしており、教授は初めての総入れ歯製作には最適かと思ったのでしょうね。。。

でも、その人は当時の僕のような若造に診られるのは、あまり良いようには捉えていなかったようです。

でも、回数はかかり時間もかかりましたが、初心者の僕に対して優しい心を持って何度も型を取らせてくれたり、咬み合わせを取らせてもくれましたよ(昔はこのように育ててあげようという、気持ちを持った患者さんは少なくなかったですから。。。)。

今もまだまだ、教授や先輩先生達の技術には、追いついてはいませんが、あの頃の向上心を持って頑張っていきます。

新しいスタッフが入りました。

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新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。

 ご報告が遅れましたが、当院に新しいスタッフが増えました。

正確に言うと、スタッフ数は変わっていませんが。。。

というのは、3月に3年間当院に勤めてくれたM.Tさんは、更なる飛躍のために仕事の拠点を東京に移して頑張りたいとのことで、東京のある歯科医院に勤めることになりました。

彼女は3年間、一生懸命に当院で仕事をしてくれて、本当に残念な気持ちはありますが、彼女が選んだことです。

その気持ちを尊重して、東京でも頑張っていただきたいと思います。

 そして、4月4日から、当院に勤めてくれた松澤さんは、非常に真面目で元気もよく、挨拶もしっかりしてくれる優しい女性です。

彼女は今年、歯科衛生士短大を卒業して新卒で当院に入ってくれました。

現在は早朝から、当院規定の必修科目をクリアするために自主練習に励んでいます。

でも、先輩衛生士の指導の下で楽しそうに日々の仕事に励んでいますよ。

初めて会う患者さんにも、優しく接しているので僕としても見ていて安心です。

考えてみると、この歯科医院というのは女性の職場と言って良いと思います。

歯科衛生士や、歯科助手はほぼ女性ですし、男性でこの職業をしている人に出会ったことは無いですものね。。。

僕は彼女たちが、この歯科医院を良くするにも悪くするにも鍵を握っているかと思います。

彼女たちが不仲で、意思統一を図れないようならばこの医院は絶対に良くならないでしょうし、方向性を見失ってしまうでしょうから。

当院のスタッフは本当に素晴らしい人間力を備えていると、僕は思っています。

この人間性って、本当に大切ですね。

これをどうにか変えようとしても、二十歳を超えた成人の意識を変えることはまずできないですし、本気でそれをやろうとしてもそれに係る労力は莫大な時間と根気を要しますからね。

幸い今まで、僕はスタッフとの関係性で悩んだことはほとんどありません(1人の退職者を出してしまったので、全くないとは言えませんが。。。)。

現在、常勤スタッフが5人、非常勤スタッフが3人となっていますが言い合いをして罵り合うことは無いですし、会話も可笑しい話か発展的な話しか聞いたことが無いですからね。

まあ、当院ではマイナス発言は御法度にしているので、あえて僕の前では言わないのかもしれませんが。。。

でも、本来ならば、僕のような人間的にだらしない男がトップに立って組織をまとめるのは良くないかもしれませんが、自分の持てる力を全て発揮して彼女たちに「やり甲斐」を持たせられるように頑張りますよ。

普通、人間は基本的には自分のことしか考えないモノです。

組織のために自分を犠牲にして働こうとする人はまず、いないはずです。

いくら仕事だとはいえ、保険診療を中心にやっている歯科業界が、そんなに景気が良いわけではないですし、高い賃金はもらえるはずは無いです。

休暇だって、そう簡単にはあげられません。

お金以外にモチベーションを上げられるモノとしては、何があるのかを考えてみると、そこには人間としての成長なのかなと思います。

自分がここで歯科診療を通して人間的に成長し、それが患者さんに喜ばれているんだとなればここの医院に来た意味を感じてくれると信じていますよ。

そして彼女たちにいろいろなことを言うに当たって、自分自身も人として成長し、口だけでは無いという所を示していけたらと思います。

背中で語れるようになったら、格好良いですよね(今は全然できないけど。。。)。

(写真は新人歯科衛生士の松澤さんです。セメントを練る練習をしています。愛称はマッちゃんです。皆様、何卒よろしくお願いいたします。)

就寝時の歯ぎしりに気づいてますか?

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 よく就寝時の歯ぎしりや喰いしばりが原因で、歯が欠けたり摩耗したりする人がいます。

中には、金属の詰め物や被せ物が取れていくことも。。。

恐らく歯ぎしりにより詰め物や被せ物が揺さぶられ、それをセットしたときの合着時のセメント層が破壊されるからなのでしょうね。

恐らくほとんどの患者さんが、虫歯が中で広がってしまい、セメントが破壊されたために起きたと考える人が多いように思いますが、結構、虫歯でないケースもあります(もちろん虫歯が原因だったりすることも少なくないですが。)。

その際に、患者さんへ僕の方から歯ぎしりの可能性について説明しますが、「いや、自分は歯ぎしりしていないよ。」と言う人がほとんどです。

でも、考えてもみて下さい。

この歯ぎしりや喰いしばりが起きているのは、夜間の就寝時なんですよね。

寝ていて意識がないときに起こるのです。

自分で歯ぎしりに気づく人は、多くはないです。

疑いを持つ勘所としては、前歯や犬歯(糸切り歯)の頭がすり減っているかどうかと言うのは重要です。

こすれて中の象牙質という茶色い組織が見えている場合は、要注意です。

原因はストレスと言われていますが、解明はされていないのが現状です。

あくまで、対症療法になるのですが夜間に装着するナイトガードで対処するのが良いと思います。

これは歯ぎしり用のマウスピースで歯ぎしりや喰いしばりを止めることはできませんが、歯にかかる負担をかなり和らげてくれます。

最初は違和感があるという人がいますが、使用していくとそんなに違和感は感じなくなります。

当院で製作するモノは、透明な硬いシートを2ミリ厚で製作しています。

型を取って、模型を起こして作りますので適合もよく、調整もしっかりいたしますので、咬み合わせもそれほど違和感を感じないと思います。

実際に僕もブラキサー(歯ぎしりをする人)で、自分の歯ぎしりの音で起きることもあったくらい重症ですが、ナイトガードを装着して寝るようになって、被せ物や詰め物が脱離することは本当になくなりました。

まあ、僕の場合、この歯ぎしりが原因で歯の根っこを割ってしまったので、これがないと歯にとって致命傷なのですが。。。

このナイトガードを装着して就寝していただくことによって、詰め物や被せ物がしょっちゅう外れていた人が、何年も問題なくなった人を大勢見ています。

歯の摩耗や、詰め物、被せ物がしょっちゅう外れる人は、是非、その可能性を疑ってみて下さい。

また、歯を何本か失い、入れ歯を装着している方でも、この歯ぎしりをしていると疑われる人には入れ歯を装着したまま、寝てもらう事を指導することもあります。

入れ歯がないことによって、残存歯に負荷がかかりすぎるという人もいますからね。。。

いろいろな状況で、仮入れ歯を作ることがあります。

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 総入れ歯は簡単には完成しないことは、前からこのブログで伝えているところでありますが、上下顎の入れ歯を旅行先で無くしてしまったり、入れ歯を何かの拍子に落としてしまったりして、それが粉々に破損していて急いで作らなければならない局面に出会ったりすることは度々あります。

そのため、あまりやることはないですが入れ歯の型を簡単に取り、石膏を流して模型を起こし、咬み合わせを取るための装置を即席で作り、咬み合わせまで取ることがあります。

そして、仮合わせを挟むこと無く、次回に来られたときは総入れ歯が完成していて、それを調整してセットするという流れになります。

本来は完成までの間にステップが5段階ぐらいあるのが一般的でありますが、この場合は2回で完成までできるわけなのです。

でも、その精度はどうしても荒くなり、よい入れ歯になり得る可能性は少ないですね。

患者さんにもその旨は伝えていますが、どうしても適合面や咬み合わせの状態には不安が残ります。

僕達としても、あくまで仮の入れ歯として捉えていただきたく思います。

一度、仮入れ歯を作っておいて、何とか食べれるように調整をして、これを中継ぎとして使ってもらいつつ、本入れ歯を作るという考えでやることになります(でも、調整を繰り返すことによって、結果的にこの仮入れ歯を気に入ってくれる方も少なくはないですが。。。)。

ただこの仮入れ歯を保険内で製作するとなると、セット後、半年は作り替えることができないのですね(保険内診療では仮入れ歯と本入れ歯の区別はないですので、一度作った入れ歯は半年間は作り替えられないルールがあります。)

もし、このような状況下で新しい本入れ歯を早く作りたいというご希望があるのならば、自由診療を考えていただくのが良いと思います。

この自由診療で作る入れ歯は高額となりますが、このような状況下で入れ歯をセットするのを早めるという意味では、凄く意味があることと僕は思います。

でも、できるだけこのような状況は避けた方がもちろんいいため、入れ歯の管理は慎重にしていただき、その扱いも丁寧にして下さいね。

それと、旅行や出張などに行って環境が変わったことによって、このようなことが起こることが多いような気がします。

お出かけ中は、より注意して入れ歯を大切に保管しましょうね。

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