2016/11/23
先日、初めて来られた患者さんで「歯が抜けそうで何とかしてほしい。」という依頼で来られた方がいました。見てみると残根と呼ばれる臼歯と前歯部は重度の歯周病で抜けそうなほど揺れていました。僕は、これはもう抜くしか方法がないことを説明しました。その後の処置としては、抜いた後は傷の治りを待って入れ歯を製作することを勧めましたが、その患者さんは歯がない時期が少しでもあるのが嫌だという事より、抜歯してすぐにセットする即時入れ歯というものもあることを説明し、それを希望してきました。これは、あくまで抜歯した後の傷の直り具合というのは予想して制作するため、なかなか難しい処置でありますが、患者さんの希望はできるだけかなえたいと思います。ただ、適合はあまりよくなく、どうしても粘膜と接している面が厚くなりやすいため、違和感も大きくなりがちです。なかなか最終的な入れ歯としては使いにくいため、当院では抜歯した傷が完全に治癒したら作り替えをお勧めしております。ただ抜歯した傷が治るのは個人によっても、その歯の状況によっても違いがありますが、保険診療内では即時入れ歯を入れてから半年は製作することが許されておりません。傷の治りが早い人なら、もっと早く最終的な入れ歯を作ることができるのですが。。。
もし、自由診療でやらせてもらえるならば、もっと早く適合が良く見た目も美しい最終的な入れ歯ができるのになあというジレンマに悩まされることが多いです。入れ歯は自分の歯の代用として咀嚼や発音に関与します。自由診療は確かに高額ではありますが、入れ歯は食事や会話を含めた日常の《生活の質》に関わりますよね。もっと、丈夫で歯茎にフィットしていて違和感も少なく、舌の動きもそれ程妨げないようなものを考えるならばチタンという金属床の入れ歯がお勧めです。
(写真は上顎の金属床の総入れ歯を装着したものです。口蓋部分はチタンで覆われております。保険診療で作るレジンと言われるものよりも薄くでき違和感も少なく、発音もしやすいですし、軽くて丈夫です。チタンは生体親和性も良く金属アレルギーの心配もほぼないです。上顎総入れ歯の場合、チタンが露出するところは口蓋部分のみなので、他人から見えることはありません。当院では総入れ歯の場合、片顎25万円(税抜き)で行っていますが、値段以上の価値があるものと僕は思います。)
2016/11/22
2016/11/21
2016/11/18
2016/11/17
2016/11/16
2016/11/15
2016/11/14
最近とても寒くなってきて、とうとう冬が来てしまったかという感じがしています。皆様も体調にはお気を付けください。
ところで、先日より待合室に一冊の本を置いています。「本気で探す 頼りになるいい歯医者さん2017」という全国版の本です。なんと、当院の院長先生が載っています。「入れ歯の匠」として紹介されていて記事が載っています。是非、お手に取ってみてくださいね。
書いてある通りですが、うちの院長は入れ歯の匠です。入れ歯関連でお困りの方は、是非、一度ご来院されてみてください。お口の中を拝見し、一緒に解決策を考えていきたいと思います。土曜日の午後は入れ歯専門外来も行っていますので、お悩みの方は是非、ご来院ください。お待ちしています。
(りんご歯科医院 歯科衛生士 M.T)
2016/11/13
お家で使って磨かれている方も多い、歯磨き粉。
最近は薬局やスーパーにもいろいろな種類のものが置いてありますね。最近、患者さんから「種類が多すぎてどれを選んでいいかわからない。」との相談を受けました。選ぶポイントは、困っている症状がある方は、それをベースにフッ素を含んでいるものや研磨剤の少ないものがお勧めです。
例えば、「虫歯予防」と「歯周病ケア」などターゲットにしている症状が異なると、含まれている成分も違います。歯磨き粉を選ぶときは、歯科医院で言われたことを思い出すと良いと思います。虫歯になるリスクや歯肉炎・歯周炎のリスクがあるかどうか、まずは一度、チェックしてみませんか?
(りんご歯科医院 歯科衛生士 C.K)
2016/11/12
当院では、一度も当院に罹ったことのない患者さんは初診時にTC(トリートメントコーディネータ)が問診を取り、歯科衛生士が歯周病検査とブラッシング指導を行います。そして僕の方で必要があればレントゲン診査を行い、そして説明と応急処置を行うことが多いです。それが当院の、進め方であります。
歯科衛生士が行うこのブラッシング指導を、本当にわずかですが全く聞こうとしない患者さんがいます。先日、そのような方が来院しましたが、歯科衛生士が歯周病検査の結果に基づき、ブラッシング指導をしようとしたところ「そんなのいいから、さっさと治療をしてくれ。」と言いました。その方は痛みもないことは確認済みでしたので、応急処置をする必要はないと判断しているため、当院の衛生士は「でも、これをしっかりやらないと、また虫歯になったり、現在の歯周病も治らないです。ですから、ご指導をさせてください。」と言い、何とかブラッシング指導を始めたところ、その患者さんは全く聞く耳を持たず、結局、衛生士の言うことを遮って終わらせてしまいました。その後、僕の方でも「しっかり聞いていただき、実践してもらわないと治るものも治らないですよ。当院では、予防を重視していますし、このブラッシングが歯周病の治療そのものにもなるのですから。」とお話しさせていただきました。
僕の尊敬する歯科医師の先生は「予防ができていない歯を治療しても意味がない。」と仰っていました。まさしくその通りであります。まして、このブラッシングそのものが、歯や歯周組織を清掃し、歯の再石灰化を促したり、歯周組織へのマッサージ作用で良い効果を促します。実際に臨床の現場で、もうこの歯は重度の歯周炎のため近い将来、抜かなくてはならないなと思っていた歯が、適切なブラッシングをしっかり行ったことによって、抜歯にならなくても良いことになったことも少なからず見てきています。
ここで、皆様に伝えたいことは歯科領域において一番大切なのはブラッシングです。これを適切に行うことによって、虫歯や歯周病の歯科治療はスムーズに進みますし再発防止や予防につながります。従って、歯科衛生士の言うブラッシング指導を聞けるチャンスがあることは患者さんにとって最大のメリットであるのです。是非、そのチャンスを無駄にせずに皆様の日々のお口の健康増進につなげられたら、歯科医療を行うものとしてこの上ない喜びです。