りんご歯科医院ブログ

院長ブログ

新潟市の歯医者・歯科・入れ歯・スポーツマウスガードなら「りんご歯科医院」

健康交流会の講演



今日は午後から、医院に近い天明会館で地域の方のための「てんめい健康交流会」があります。健康交流会とは、今年から始まった公的な事業で医師、歯科医師、薬剤師、鍼灸士などが地域の方に健康のための講演会と医療相談を開きます。
今日は歯科の話で私が担当なのですが、PCのスライドなども使えないとのことですので来場者にプリントを渡そうかと思います。昨夜、歯磨きについてワンポイントをまとめてみました。
持ち時間は10分と聞いていたのですが、急遽、依頼者から30分講演して欲しいと言われ、どうしようかなとちょっと悩んでおります。入れ歯のケアについても入れて、皆さんに伝えられたらいいなと思います。


新しいデンタルユニット



一昨日、念願の新しいデンタルユニットを医院に搬入いたしました。これまで、2台で患者さんの診療をこなしてきましたが、最近はちょっとお待たせすることが多くなり、購入することを決めました。
決して安い買い物ではないためちょっと躊躇していましたが、患者さんへのサービス向上のためと考えるならば必要と思いました。

りんご歯科医院は「一診一笑」をポリシーにあげ、患者さんとのコミュニケーション第一でこれからも頑張っていきます。今後とも何卒よろしくお願いいたします。


入れ歯のセット時に思うこと



入れ歯のセットの時にいつも思うのが、患者さんに喜んでもらえるかな?という不安のような期待ともいえる気持ちです。患者さんにとって、新しい入れ歯の期待感というのはもの凄くありますよね。

咬めない不調和があったにせよ、長年愛用していた入れ歯を止めてその不調和を払しょくしてくれるものが入るという期待を持つのは否めません。でもその不調和を改善するには、咬み合わせの高さや位置、または人工歯の形態、床といわれるピンク色の部分が長年使用しているものとは違うはずです。違わないのなら、作る必要性がないわけですものね。

もちろん、当院ではでき上がる前に仮合わせ(試適)をして説明しながら、患者さんの希望に沿うように修正を加えていきます。この段階で、いろいろ注文を言われる分にはいくらでも修正が効くので大丈夫ですが、でき上がってしまうとなかなか修正がききません。場合によっては、最初から作り直しということも考えられます。

ですから、是非とも患者さんも先生とコミュニケーションをよくとっていただき、良い入れ歯を作るために早めに希望を言ってみましょうね。僕らも、患者さんの喜んだ顔を見るために一生懸命努力しますよ。


歯の漂白について





一般的に歯の神経といわれる歯髄(本当は血管なども含んでいます)が死んでしまったり、歯髄そのものを除去すると歯は栄養自体を歯髄から供給してもらうことができず、枯れ木のようになってしまいます。実際は歯根膜という所からも栄養供給はされているので、本当の意味では死んでいませんが。しかしながら、この歯が存続するとしたうえで、3点ほど大きなリスクを抱えます。
1点目は、根っこの中にばい菌が入り込み根尖に病巣を作っていくリスク
2点目は、枯れ木のようになってしまうため、歯にヒビや割れてしまうリスク
3点目は、色が変わっていくリスク

今日は3点目のリスクについてお話しますが、歯の神経が死んでしまい、根の治療を施されてその部位にコンポジットレジンで充填する症例はかなり多くあります。やり方としてそれは最小限の侵襲で処置がなされるので、いい治療だと思います。その場では、色も大きく変わることもないですので、見た目は気にならないと思います。しかし、2年、3年と見ていくと明らかに変化していきます。
こうなった場合、被せ物で色を合わせるのもいい選択かと思いますが、できるだけ削りたくないという希望の方が多いのも事実です。そのような方には、歯の漂白をお勧めします。
歯の漂白というのは、歯髄のある歯を全体的に白くするホワイトニングとは意味が違います。対象となるのは歯髄のない歯です。
やり方としては、歯髄を除去した歯に目立たぬところに小さい穴を開け、漂白剤を浸透させた綿球を置いて仮の蓋をします。1~2週間ごとに来ていただき薬剤の交換をし、1~2月ほどでほぼ漂白されるかと思います。このような処置を、してあげると大きく削らずに自分の歯で満足いく結果が得られますね。もちろん、後戻りが出る可能性も高いので定期健診は必須です。

上記の写真(上)は、右上の上顎中切歯の変色が気になって来院された患者さんの初診時の口腔内写真です。(下)は歯を漂白後、コンポジットレジンで切縁部を修復した症例です。週に1回のペースで1ヶ月程で終了できました。


総入れ歯の前歯の突き上げについて

   

総入れ歯を長年使用していると、いろいろな不調和が出てきます。特に総義歯の場合、両側性平衡咬合という咬合関係を付与するために、人間の顎関節の形態から前歯部にはわざと接触がないようになっています。つまり普通に奥歯で咬んだとき臼歯のみの接触になります。そうやって咬み合わせのバランスを取り、入れ歯の安定を図っているのです。

ところが経時的に臼歯部が咬耗してくると前歯部に強い当たりが出てきます。そうなると、普通に咬んだだけでも入れ歯が外れる問題や、上顎の前歯部の粘膜がグニョグニョになってしまうコンニャク状顎堤と呼ばれるフラビーガムというものが出てくる可能性があります。これは自覚症状がほとんどないことが特徴です。

これが広範囲にできてしまうと、新しい入れ歯を製作するときに非常に難しくなってしまいます。ぶよぶよの粘膜の上に入れ歯が乗るわけですから、当然といえば当然ですよね。従って、新しい入れ歯を製作後、何でもないように思えても半年に一度は入れ歯の調整に行かれることをお勧めします。(写真はフラビーガムの写真ではありません)


歯の欠損で不思議に思うこと

 

以前からよく見るケースなのですが、上顎のみ歯が1本もなく、下顎はほとんど自分の歯が残っている人が何人か来院されています。比較的若い人ですが、過去の既往を聞いてみると重度の歯周病で抜歯されたとのことでした。その時の状態を見たわけではないですが、下顎の残っている歯を見るとそれほど歯周病が進行しているわけでもなので、不思議に感じることがしばしばあります。
このような人に、上顎のみ装着する入れ歯なのでシングルデンチャーといいますが、こういうケースを今現在3ケース抱えています。

ふと思うと、逆に上顎の歯がすべて残っていて下顎に1本も自分の歯がないというケースは、私は今までお目にかかったことがないです。考えられるのは、人間の歯は下顎が運動をし上顎は固定されていて動かないのです。よって、咬合というのは下顎が司るものなのですね。おそらくその人の咬合力が強いため、上顎の歯が耐え切れなくなり咬合性外傷により上顎の歯周病が悪化して抜歯になったのだろうなと予想しています。


大学校友会の新年会



今日は大学校友の新年会があります。午後4時から受け付けのお手伝いに行くので、本日は午後3時に医院を閉める予定です。
新年会といっても、その前に大学教授の先生から根管治療についての講演があります。これを聞くのが本当に楽しみです。
今日もしっかり勉強して、月曜日からの診療に備えたいと思います。


入れ歯の仮合わせについて



入れ歯を新製する際に、セットの前に必ず私は仮合わせ(試適)をします。そこまでに至るまで、最適と思われる型摂りと咬み合わせの位置、咬み合わせの高さは決めさせてもらっているので、得た情報を基にその人に合った人工歯を並べていくわけです。そして、歯肉の部分も赤いワックスで形を作っていきます。ワックスで人工歯も固定されているので、もし、人工歯の位置や形が不適正であっても取り外しできますし、並べ替えも簡単です。そして、人工歯をすべて並べて、歯肉部分も最適な状態で患者さんの口の中に入れて、適合、咬み合わせのバランス、口の周りの突っ張り具合、顔の色と歯の色のバランス、部分入れ歯であればバネの適合性等を確認していくわけです。もし患者さんに少しでも気になる点があれば、遠慮なく言ってもらうようにしています。すべてOKの状態で「次回に完成します」と初めて言うことができるのです。

この操作がなければ入れ歯としての形を作ることはできますが、わずかな咬み合わせのズレなどを発見することができませんし、何より患者さんに納得してもらうのにも大事な作業と考えます。


抜歯と同時の入れ歯セットについて







重度の歯周病のため、抜歯を決断しなければならないことがあります。多数歯にわたる場合は、抜いた後、抜歯した穴が完全にふさがるまで1~2ヶ月ほどかかります。歯茎がしっかり落ち着いてから新しい入れ歯を製作するのが本来の入れ歯治療のあり方だと思いますが、長い年月空いたままでいるのも審美性や咀嚼しにくい問題が予想されます。そのような場合は即時義歯という手段があります。

まず、保存可能か不可能かの判定をしっかりします。そして、ブリッジやインプラントでは対応困難であれば、即時義歯の製作へ移ります。歯がある状態で型を摂り、咬み合わせを取ります。そして、模型を製作し、模型上で抜くべき歯を削ります。その後、人工歯を並べ残る歯があればそこにバネをかけるようにしてすぐ完成させます。

そして、入れ歯ができ上がっている状態で、抜くべき歯を抜歯します。抜歯した後、完成している入れ歯をセットします。これが一連の流れです。

しかしながら、口で言うほどこの処置は簡単ではありません。なぜなら、抜歯した後、歯茎が回復する際にどれだけ盛り上がってくるかは予想だけで作っております。抜歯直後に入れ歯を入れると当然まだ麻酔も効いているはずなので、咬み合わせが不安定な面があります。従って、当院では半年後に新しい入れ歯をしっかり作った方がいいという旨を伝えています。


要介護者の入れ歯治療に思うこと



最近では上下顎に歯が1本もない人は少なくなったなと感じます。従って上下顎に総義歯を装着することは以前と比べるとだいぶ少なくなりました。やはりこれは8020運動が浸透しているために起きているので大変いいことだと思います。できれば、1本も歯を失いたくはないですものね。

しかしながら超高齢化社会ですので、介護を要する人が増えている現在、在宅や施設で暮らしている方の中には、歯科医院に行って入れ歯を作りたいけど行けず、訪問診療を行っている歯科医院に連絡して来てもらうことがあると思います。当院もご用命があれば行きますが、そこに行くとかなり歯の欠損が多い患者さんを診ることがあります。この現状を見ると、まだまだ入れ歯が必要な人はたくさんいるなと感じます。介護を要する人の中には、自分で歯磨きをすることが困難な人は多いです。そのような人にはインプラントも適応外になりますので欠損を補うのはやはり入れ歯になりますものね。介護を要する人でも口からしっかり栄養を摂ってもらえるよう、よく咬める入れ歯を頑張って作っていきたいと思います。