2015/04/12
ホームホワイトニングは、専用のカスタムトレーを使って夜間ブラッシング後、トレー内面に薬剤を少量流した上で装着し、就寝してもらいます。日中はもちろん外していいわけですが、これを2週間以上していただきます。そうすると、徐々に白くなり2週間後にはかなり満足いく状態になると思います。(人によっての個人差はありますが。。。)
従って、僕らはこのカスタムトレーを作るために歯をクリーニングしたあと歯列の型を取ります。そして模型を起こして、その人に合ったカスタムトレーを作る必要があります。このトレーは一般的に薄くて柔らかいシートを使って、バキュームフォーマーという機械で模型にそのシートを軟化・圧接させます。そして、歯列に合わせてトリミングしていくわけです。
口で言うと簡単ですが、かなり細やかな模型の扱いと、トリミングが必要なため、ちょっと大変です。
(写真は当院で使用しているホームホワイトニング用のトレーと薬剤です。GC社製のTiONです)
Tweet
2015/04/11
総入れ歯製作のために型を取って、起こした模型を作業模型といいます。この模型上で実際に咬合床という咬み合わせを決める装置を作ったり、歯を並べたり、ワックスで歯肉部分を作ったりします。入れ歯ができ上がるために絶対的に必要なのです。従ってその扱いは慎重になります。他人のものと間違うわけにはいきませんし、落として欠けたりしたら大変ですものね。
作業模型ができたら、総入れ歯の場合は模型上で歯を並べる指標を記入します。解剖学的なランドマークを指標に記入します。総入れ歯の場合、天然の歯が1本もないのでランドマークが唯一の基準です。歯茎の一番高い所が一番力を負担できますので、その部位に歯が並びます。そこに鉛筆やマジックでラインを引いて、歯を並べる参考にします。模型の側面にそのラインが解るように記入しておくと前歯や臼歯の排列位置が解るので、書くようにしております。
(写真は上顎の作業模型に記した設計線です。模型側面にIとMの線が記入されています。Iが前歯が並ぶ位置でMが臼歯が並ぶ位置です。あくまで参考ですが。。。)
Tweet
2015/04/10
歯の内部には、一般的に神経といわれる組織「歯髄」があります。我々は簡単に神経と言っていますが、単なる神経組織だけでなく、微細な血管やリンパ管もあります。
そのため歯の栄養供給のためには大変重要な組織なのですね。従って、歯髄を取るということは、できるだけ避けたい処置です。(歯は歯髄以外からも歯根膜というところからも栄養を貰っていますが。。。)
でも、明らかに歯髄に虫歯菌の感染があり、痛みを発していれば歯髄を除去しなければなりません。この場合、麻酔をしっかりかけて虫歯を除去し、神経の部位まで穴を開けてファイルというもので感染した歯髄を除去します。その後、薬剤による消毒を何度かし、完全に消毒が図られれば、神経があったところに根充剤という薬剤に置き換えます。その後は被せ物や詰め物で修復するのが一般的ですね。
(写真は抜髄した際に、一塊で取れた上顎犬歯の歯髄です。ちょっと見えにくくてすいません)
Tweet
2015/04/09
最近は、親知らず以外の歯を抜歯することは本当に減りました。でも、全くいないわけではありませんね。例えば根の治療をしても、虫歯にやられてしまった範囲が大きすぎて保存が困難なケースはありますし、咬合力が関与した歯根破折や重度の歯周炎もあります。
また、歯科はあくまで虫歯や歯周病という慢性疾患が治療の対象になるため、切り傷や急性炎症の治療のように、処置をして時間が経てば治るものとは訳が違います。慢性疾患とは、言わば糖尿病や高血圧のように特効薬はなく、大変治りにくく処置後のコントロールが必要な疾患なのです。
時に患者さんからあと何回で終わりますか?という質問を受けることがあります。その歯の処置は、場合によってはあと何回ですと答えられることがありますが、大変難しい問題です。虫歯菌が感染した根の治療や歯周病の治療には、はっきり言って明確な終了を告げることは困難ですし、その後のケアも必要になりますからね。。。従って、治療後の定期健診は必須といえると思います。
(写真は定期健診時の、口腔内写真です)
Tweet
2015/04/08
歯科治療そのものに恐怖心を抱いている人は少なくないと思います。当院では、極力恐怖心を取るよう「一診一笑」をポリシーにあげて、患者さんに笑顔で対応するよう医院全体で心がけております。
また、親知らずなどの抜歯や、ドリルの振動に耐えられない方は、笑気吸入鎮静法を使用して対応することもあります。笑気吸入鎮静法は低濃度の笑気ガスを鼻から吸って、精神の安定、鎮静を図ることができます。もちろん全身麻酔ではないので術中もこちらの言うことは理解できますし、こちらの指示にも従ってもらうことができます。
もし、どうしても歯科治療そのものに恐怖心が拭えない方なら、この装置は非常に有効です。
(写真は当院で使用している、笑気鎮静のための装置です)
Tweet
2015/04/07
自分の歯を全部抜いて総入れ歯にしたいという人がたまにいます。先日もそのような人が来られました。口腔内を見てみると、多少歯の欠損がありますし、歯周組織を検査すると確かに歯周炎は進行していましたが、全歯を抜歯するほど悪くないと説明させていただきました。その患者さんは少々がっかりした様子でした。よくよく総入れ歯にしたい希望を聞いてみると、「歯並びがきれいになるし、歯周病に悩まされることもないから」とのことでした。確かに長い目で見ると、歯周病を食い止めることができず抜歯になるケースは考えられなくもないですがまだ50代前半の女性ですし、入れ歯になった時の不調和を考えたらお勧めできないなと思いました。
この患者さんには、入れ歯にした時の考えられる問題点を伝えると、納得していただけたような気がします。
まず、問題点とは
1.天然歯に比べて咀嚼能率は格段に低くなる
2.初めて大きな入れ歯を入れた時の違和感は相当苦痛がある
3.食材にかなり制限がある(硬いものを食べるのは困難)
等を説明させていただきました。
確かに、あまりにも進行してしまった歯周病で一気に総入れ歯になる方はいなくはないですが、安易に考えないでいただきたく思います。
Tweet
2015/04/06
総入れ歯を製作する際に、型を取る作業があります。通常1回目の型取りを概形印象といい、2回目の型取りを精密印象としていますが、咬み合わせを決めるときや仮合わせをする際にも型を取ることができます。これを咬合圧印象といいます。やり方としては咬合の位置が決まった後、咬合床という床内面に印象材を流し咬合圧をかけて採得します。機能的な圧力がかかりますし、咬合時の状態に近づけることができます。ファイナルな型取りとしては、総入れ歯に関しては最適かと思います。
(写真は仮合わせの際に咬合を確認した後、咬合圧印象している状態です。下顎の入れ歯だけ行いました)
Tweet
2015/04/05
新潟駅から徒歩5分「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信
積極的にホワイトニングを勧めることはありませんが、歯を白くしたいと当院に来られる方は多いです。やはり駅前でビジネスマンやOL、学生さんが多いからだと思います。当院は1日で歯を白くするオフィスホワイトニングは行っておらず、やるとなればホームホワイトニングになります。
ホームホワイトニングのやり方は、歯石除去、クリーニングを行った後に型を取らせていただき、次回来られた時に色の確認と今現在の色を確認するための写真撮影を行います。そして前回型取りをして起こされた模型上で製作したマウスピースの適合を確認し、その日から2週間ほど使用していただくための薬剤をお渡しします。マウスピース内に適量薬剤をつけて就寝してもらいます。もちろん日中は装着する必要はありません。効果を高めるためにも、ホワイトニング中はコーヒーや赤ワイン、タバコの接種は極力控えていただきます。(後戻り防止のためにも、本当はやめていただくのががいいですが。。。)
2週間使用すると、多くの方はそんなに白くなっているとは思わないようですが、前回の写真と見比べるとビックリするくらい白くなっているのが解りますよ。(もうちょっと白くしたい方はさらに1週間分の薬剤を渡すこともありますが)
ホームホワイトニングの場合、毎日鏡を見ているので本人は効果が解りにくいようですが、確実に白くなりますしオフィスホワイトニングよりも後戻りが少ないとされています。(全くないわけではありませんが。。。)ただ、詰め物や被せ物は色が変わらないことはご了承していただきたく思います。
(上の写真は同一患者さんの口腔内写真です。上の写真がホワイトニング前で、下の写真がホワイトニング後です。2週間でここまで白くなりましたよ)
Tweet
2015/04/04
入れ歯に限らず、インレーや冠、ブリッジを製作する際は、型を取ったあと咬み合わせを取り、咬合器というものに模型を装着して技工操作に入ります。(ラボサイドでデスクワークとなります)咬合器はさまざまな種類があり、製作するものによって使用する咬合器を使い分けるのが一般的です。
当院は総入れ歯製作の場合、ハノーというメーカーの半調節性咬合器を使用しています。人工歯の排列や、下顎が運動した時の顎関節部分の顆路という角度を測定しています。
これを使用することで総入れ歯に適した咬合関係を作りやすくすることができます。
(写真は半調節性咬合器に上顎模型を装着しているところです。顆路の調整は行わず、平均値で顆路を決めております)
Tweet