2018/11/13
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
総入れ歯を製作する際に、仮合わせの段階で特に気をつけていることは笑ったときの人工歯の見え方です。
歯の見え方により、その人の印象はかなり変わってしまうので、笑ったときの前歯の色や形、出っ張り具合は本当に大切ですね。
これは、保険診療、自由診療にかかわらずに当院では入れ歯製作の際に、一番大切にしている作業です。
もし、いわゆる出っ歯のような状態になったままや、歯肉色が目立つようになったまま完成したら治すのがかなり困難ですからね(ほぼ作り替えなければならないと思います。)
そうならないように、咬み合わせ取りが終わって歯を並べ、歯肉形成を行ったならば必ず仮合わせをするように当院はしていますよ。
見るポイントは、まず正中がズレていないか、リップサポートという唇の張り具合(張りがなく唇の赤い部分が内側に入ってしまうこともあります。)はどうか、顔全体から見た歯の大きさ、顔や性差による歯の形態などは重要ですからね。
そして笑ったときの歯の見え方(スマイルラインを参考にしたものです。)は、すごく大切だと思いますから。。。
人工歯の素材としては、レジン歯(プラスチックの歯)、硬質レジン歯(硬いプラスチックの歯)、陶歯(セトモノでできた歯)がありますが、僕は保険診療では主に硬質レジン歯を僕は使用します。
硬質レジン歯は、調整もしやすく摩耗も少ないため長期的に見て良いものと思えますから。
色も種類が豊富で明るい色のものもあれば、濃い色のものもありますからね。
入れ歯製作で重要な部分を占める、この人工歯配列の善し悪しは机上であれこれやることよりも実際に患者さんを前にして、やった方が実際の見え方がよくわかるので、もし、満足いかないなあと思えば自分でもう一回やることもありますよ。
もし、この仮合わせの段階で人工歯の排列不備があり、もう一回やり直すことはそれほど大変ではないですから、もし、気になることがあればこの段階で教えていただけたら幸いです。
入れ歯を作るのに、患者さんの意見が入らないものは良いものになりにくいですからね。
こちらの方からも、そのあたりをしっかり取り込めるように積極的に聞いていますが、患者さん側としても、この仮合わせの時に気がかりなことがあれば教えていただけたら幸いです。
患者さん、歯科医師、歯科技工士そして歯科衛生士達と一緒に協力していきながら、良い入れ歯を作っていきましょうね。
そうすることによって、完成した入れ歯は患者さん自身もしっかり使っていただけると思うので、慣れるのも早いですからね。
一緒に頑張りましょう。
2018/11/12
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
ちょっと前に、入れ歯が壊れたために、ご飯が食べられないといって来院された方がいました。
その方は、入れ歯が正中で真っ二つになっていて、度々このようなことを繰り返すようです。
その患者さんの口腔内を見てみると、上顎は総入れ歯で下顎はほぼ全部の歯が残っているような状態でした。
入れ歯症例を多く見ていると、このようなケースをよく見ます。
これはシングルデンチャーと呼ばれるもので、相方の対合する歯はほぼ残っていて、上顎か下顎の歯はほぼ無いようなケースですね。
特に上顎の歯がほぼ無くて、上顎には入れ歯が入っていて下顎の歯はほぼ残っているようなケースが圧倒的に多いような気がいたします(僕は交通事故や顎のがん患者以外で、上顎の歯が全部残存していて、下顎の歯が全くないケースでのシングルデンチャーはあまりお目にかかったことがありません。。。)。
実は、このようなケースの場合は注意が必要なのですね。
入れ歯が正中で割れてしまいやすい理由があるのですね。
それは、多くの方の場合、歯を失うのは歯周病が多いです。
通常、歯周病は全顎的に進行することが多いですから、上顎の歯を全て失って、下顎の歯は全て残存している様なケースはちょっと不自然ですよね。
おそらくこの人は、咬合力が元々強かった人だと思います。
咬合力が強いということは、咬合するときに上顎の歯に対して下顎の歯が強く当たるともいえますよね。
歯周病のために上顎の歯が下顎の運動で得られる咬合によって、上顎の歯が突き上げられたり、揺さぶられたりしていたために歯周病が進行し、上顎の歯がどんどん抜けてきたといえるのではないかと思われます。
この強い咬合力は上顎が全て総入れ歯になっても続きます。
そのために入れ歯が割れやすい状況に陥りやすいと言えます。
そして、人は歯を失うと歯があったときに比べ、歯根を支えていた歯槽骨が吸収していきます。
いわゆる歯茎が痩せるということですね。
この歯茎の痩せ方には特徴があって、上顎は唇頬側から痩せていきますし、下顎の場合は舌側から痩せていきます。
この歯茎の痩せ方は個人差がありますが、経時的に継続して痩せていきます。
そうなると、上顎の歯を失って総入れ歯を入れたとしても、歯茎の吸収は唇頬側から進むために元々歯があった位置の歯列弓は狭くなっていきます。
下顎の歯がほぼ全て残っているなら、時間の経過とともに上顎の骨吸収によって、入れ歯の真ん中部分に応力がかかるようになってしまい、正中で割れるのですね。。。
従って、このようなケースの場合は、入れ歯を新製するにしても歯の配列位置を、しっかり見て場合によって、通常の臼歯の配列位置よりも内側に入ったような交叉咬合配列にした方が良いケースもあります。
また、正中部には補強線を2本以上入れたり、場合によっては自由診療となりますがチタンなどの強度の強い金属床と言われる入れ歯などにした方が良いかもしれません。
その方が、入れ歯が正中で壊れるようなリスクは、大分無くなるかと思いますよ。
もし、上顎の入れ歯が正中でしょっちゅう壊れて困るという方は、下顎の歯はほぼ残っていませんか?また、咬合力が強いと言われたことはありませんか(咬合力の強さが疑われる人は顔のえらが張っている人が多いです。)?
気になる方は、ご相談いただけたら幸いです。
2018/11/10
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
入れ歯はどんな欠損形態においても、対応が可能であります。
それこそ歯が一本欠損しているだけの部分入れ歯から、全ての歯を失った総入れ歯まで入れ歯の処置として対応できます.。
しかしながら、欠損歯数が少なければ少ないほど、入れ歯が無くても食べれる事が多いため入れ歯を入れたがらないという現実があります。
そのような欠損歯数が少ない場合は、できればインプラントかブリッジの方が煩わしさはなく嚙んだ感じも天然歯に近いので良いと思います。
確かに、ブリッジにすると言うことで欠損部位の両隣の歯削らなければならないというデメリットがありますし、インプラントも埋入手術が必要となります。
そのため、良いことばかりではないですね。。。
でも、処置後に食べにくいと言うことは入れ歯よりはないですし、ケアさえしっかりやっていただけるならば悪いモノでは無いと思いますよ。
先日も上顎の第二小臼歯を欠損していて、その部位に入れ歯かブリッジかで悩んでいるという患者さんが来られました。
僕は一本欠損のための、部分入れ歯は勧めない旨を説明しました。
その理由としては、着脱が煩わしいこと、経験的に一本欠損だけで進んで入れ歯を入れたがる人は少ないこと、物理的に嚙みにくいことを挙げました。
その患者さんは、メリットとデメリットを鑑みて、家で考えたいと言うことで、一度この案件を持ち帰りましたが、再度予約が入り「やはりブリッジでお願いしたいです。」とのことでした。
保険内のブリッジを希望のため、欠損部の両隣の歯は銀歯になることを説明し、同意を得ました。
そして、極力目立たないように頬側の歯質は極力残し、咬合面と口蓋側面の形成を行い型を取りました。
そして次回、ブリッジをセット予定であります。
このブリッジも大きな意味では、入れ歯の一種ですが適応範囲は限られます。
あくまで少数歯欠損のみ対応が可能なのですね(部位にもよりますが、1~2歯ぐらいまでの欠損ですね。)。
あまり大きな欠損には認められないモノです。
もし、このブリッジが認められないならば次の選択肢は、主に入れ歯と言うことになりますね。。。
ある意味、このブリッジが入れ歯になる前の前処置みたいな所もあるわけです。
この土台になっている歯が駄目になったら、入れ歯になるという人は少なくないですよ。
入れ歯になったら、ブリッジと同じように嚙むと言うことは、まず、できないですからね。
固定性のものと、取り外し可能なものとを比べたら、咬み心地は雲泥の差がありますから。。。
ですから、ブリッジがある人は特に日常のブラッシングには気をつけていただき、定期健診にはしっかりと係られて下さいね。
2018/11/08
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
当院に来られる患者さんの多くは、入れ歯に何らかの問題を抱えていて、入れ歯の新製をされたいという方が多いです。
僕は、元々大学病院の入れ歯の講座に籍を置き、入れ歯を専門にやってきた経緯もあるので、そう言って、来てもらえるのは本当に嬉しい限りです。
でも、その中には介護を要する方で、入れ歯を作りたくても歯科医院に通えないため、躊躇している方が少なくないようですね。
当院では、そのような方たちのために、訪問診療も行っています。
予約制で火曜日と木曜日の日中となりますが、こちらから介護施設やご自宅へ出向きますよ(日程が合えば、他の曜日も可能です。)。
もし、ご家族やお知り合いに要介護者がいて、入れ歯や虫歯で困っていたり、歯のクリーニングをしてほしいという希望があるのならば、当院に相談されてくれたら幸いです。
訪問診療の難しいところは、要介護者である人自身では口腔内の衛生状態を維持することが難しいことです。
そのため、ご家族やヘルパーさんの手助けを要して、お口の衛生状態の維持・向上のための協力を得ることです。
そのため、訪問診療の際はその旨もお話しさせていただき、ブラッシングの方法なども実際に介護に携わっている方へのお話しをさせていただいています。
また、当院では以前から、この訪問診療にも力を入れているため、設備の充実も図ってきました。
ポータブルのレントゲン装置、口腔内吸引器、ポータブル超音波スケーラーなども完備しています。
できるだけ外来診療の設備に近づけることによって、訪問診療でもそれほど遜色なく診療ができるようになってきたと思います(全てがそうなったとは、言えませんが。。。)。
もし、入れ歯製作のみならず、虫歯の治療や歯茎の治療、または歯のお掃除だけということでも大丈夫ですので何かご相談したいことがあったら、一度お口の中を拝見させていただけたら幸いです。
最近では、80歳を超えて要介護者でも介護者がしっかり口腔内を良い衛生状態に保ってくれて、歯が20本以上残っている人が珍しくもなくなってきました。
そのためか、3ヶ月に1回ほど、歯石取りとクリーニングのみをするためにお邪魔することも多くなりました。
そしてその都度、ブラッシングの仕方について指導とコメントをするという感じです。
このようなやりとりが一番、患者さんにとっては良いですし、僕らも安心して安全に処置に入れます。
これからは、訪問診療も歯を抜いて入れ歯を装着するだけの診療では時代遅れかもしれませんね。
オーラルフレイル(人は口腔内の機能低下から、年老いてくるとの考え)からも、歯を保存して本来の口腔機能を維持させることが大切ですものね。
そのお手伝いを、当院にさせていただけたら本当に嬉しい限りです。
もし、要介護者で虫歯、歯周病、入れ歯、歯のクリーニング、歯石取りのご希望があり、ご家族にもご心配があるようなら、ご連絡いただけたら幸いです。
予約制となりますが、お家、介護施設に出向いていきますね。
2018/11/07
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
入れ歯になると、多くの人が時間の経過とともに、緩くなってくることを感じませんか?
これは入れ歯が乗っかっている歯茎が痩せてしまったために起こるのですね。
また、咬合も人工歯がすり減ってしまったことにより、変わってきている可能性もあります。
クラスプという金属のバネも緩むことがありますからね。。。
そのようなことがあったなら、早めに歯科医院で調整をしてもらった方がいいかと思います。
入れ歯は生体の口腔内で機能させるモノで人工物であります。
日常の咀嚼や会話などに効力を発揮しているため、常に使用しているモノといって良いと思います。
そのような大切な器官に対して、メンテナンス(定期健診)をしないというのは通常は考えられませんよね。
だけども実際の所、入れ歯が口腔内に入って、痛みがなくなってよく食べられるとなると、その後のメンテナンスに応じる人は、天然歯が全て残っている人に比べて少ないのが現状です。
本来は入れ歯になる前からきちんと、歯科医院に通ってブラッシング指導をしてもらい、歯石除去やクリーニングをしてもらっていたならば、入れ歯にならないで済んだ方が大勢いたはずなのに。。。
最近は、新しい入れ歯を入れてそれが何でも食べれると言われることよりも、それ以上自分の歯をなくさないために、しっかりメンテナンスに通いますと言ってもらえる方が、何十倍も嬉しく思います。
自分の歯を大切に思わない人に、入れ歯治療をやってもあまり上手くいきません。。。
実際の所は、そういうモノなのですよ。
全ての人が総入れ歯というわけではなく、大方の人は部分入れ歯でありますからね。。。
残存歯が一本以上はある人が多いはずです。
もちろん歯周病が重症化してしまい、プラプラしているような歯は抜かなければならないでしょうが、そうでなければ僕は極力、残したいと思います。
どうか、部分入れ歯の人こそ、これ以上歯を悪くしないためにも歯科医院の定期健診には係られて下さいね。
そして、入れ歯だからもういいやと思わずに、残存歯と今使用している入れ歯を長く使えるように努力しましょう。
きっと良い結果が出ますよ。
2018/11/06
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
当院では、治療前にデンタルチェアに座ったら、まずはPOICウオーター(POIC研究会発行)でうがいをしてもらっています。
以前は初診時のみ、うがいをしていただきましたが、今は治療やメンテナンスに入る前に全ての患者さんにしてもらっています。
POICウオーターは、タンパク分解型除菌水と言われています。
原料は超純水と超純粋塩を専用の機械で電解質分解して作られる次亜塩素酸イオン水です。
pHは9.0付近でアルカリ性ですが、口腔内に15~20秒ほど含むと、口腔内のアミノ基と結びつくため、酸性化します。
酸性化することにより次亜塩素酸イオン水から次亜塩素酸水に変化します(ちょっと言い方が似ていて、ややこしいですね。。。)。
この次亜塩素酸イオン水でpHアルカリ性の時に、プラーク(歯垢)という細菌の塊が自分を守るために張るバリア(バイオフィルム)を崩し、酸性化(次亜塩素酸水)することで除菌水になっていきます。
除菌水になった時のpHは6.0ほどなので弱酸性です。
つまり、細菌のバイオフィルムを壊し、中に存在する個々の細菌を叩くという理にかなった除菌水なのですね。。。
この作用を利用して、ブラッシングをすることによってものすごく歯磨き効果も上がりますし、歯周病で歯周ポケットが深い人や、歯並びの問題でブラシが届きにくくて虫歯ができやすい人には液体なので隅々まで行き渡り、すごく効果があります。
また、口臭でお悩みの方にも、すごく効果があります。
僕はこの効果に魅せられて、POIC研究会認定のホームケアアドバイザーの資格を取得しました。
また、最近になって、当院スタッフの一人もこのホームケアアドバイザーを取得しましたよ。
実はこのPOICウオーター以外にも世間には、次亜塩素酸水と言われるモノはあります。
でも、それは薬品を混ぜて作られたモノでアレルギーや副作用の懸念がありますし、考えられてのpHや濃度は調整されていないのが現実です。
このPOICウオーターは基本的に純粋な水と塩だけが原料なので、アレルギーに心配はないです。
確かに、口に含んだときの味はものすごく悪く、「プールの臭いがする。」と患者さんから、よく言われます。
でも、それはPOICウオーターが汚れを分解して出る臭いで、「クロラミン臭」というモノなんです。
継続使用することにより、口腔内がきれいになると全くそのようなことは無くなりますよ。
僕は毎日、昼と夜にこのPOICウオーターを使用しています。
朝、起きたときの口の中のネバネバ感がかなり薄れますし、これをしないと気持ち悪い感じがします。
このPOICウオーターで歯を磨いた後は、舌で歯の表面を触ると歯がつるつるしていて気持ちいいです。
是非、皆さんにもこのPOICウオーターを知っていただけたらなと思います。
また、当院ではこのPOICウオーターでうがいをしてもらい、(ブラッシングを併用するとさらに効果的ですが、当院では治療前のうがいのみになります。)口腔内の細菌をある程度リセットしてもらった後、エピオス社のエコシステムにより、殺菌水を使用しての治療となります。
このエピオス社のエコシステムは細菌のいない滅菌水ではなく、細菌が存在しないのは当然で、口腔内の細菌を叩く殺菌水が出ます。
週刊誌などで、このデンタルユニットから出る水が最近は問題視されています。
そのユニット内部の水から1ccあたりに7万個の細菌がいたという報告がありますからね(ちなみに水道法では1ccあたり100個以下)。
当院では、この問題は100パーセント解決したと自信を持って言えます。
当院のデンタルユニット全台はエコシステムを介しての水になっています(そのセントラルは、待合室に置いてあります。)。
是非、皆さんこのPOICウオーターとエピオス社のエコシステムを知っていただき、当院での治療を安心して受けていただけたらと思います。
※POICウオーターは、有料となりますがお渡しすることは可能です。日々のブラッシングに使用していただけたらと思います。ご興味のある方は詳しい説明を、歯科医師、歯科衛生士がいたしますので、ご相談ください。
(写真は上がPOICウオーター生成器です。下がエコシステムのセントラルです。エコシステムのセントラルから各ユニットへ殺菌水となって、配水されています。このエコシステムのセントラルは待合室でご覧になることができますよ。)
2018/11/05
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
入れ歯を製作する前には、口腔内の診査が必要です。
その際には、欠損の部位、欠損歯数、欠損部の状態(骨の吸収程度)、残存歯の状態(歯周病、虫歯の程度)、咬合関係、顎関節の状態、等を問診、視診、触診、レントゲン診査などで確認します。
そして、入れ歯を作るのに適した状態なのか判断します。
よく見られるのが、総入れ歯に近い方でフラビーガムといって上顎や下顎の入れ歯の乗っかる前歯部分に、ブヨブヨになった粘膜に遭遇することがあります。
このフラビーガムはコンニャク状顎堤ともいい、入れ歯を作る上でかなりやっかいです。
なぜなら、そのフラビーガムができている部位にも入れ歯が乗るため、入れ歯を入れて咬み込むと、入れ歯自体が沈み込んでしまい安定感を得られにくいからですね。
そのため、基本的には、このフラビーガムは手術をして取り除くことはせずに、保存して治療をしますが、場合によっては手術に踏み切ることもあるようです。
先日も、このフラビーガムで入れ歯の安定感を得にくい人が来院しました。
その人は過去に、不適な入れ歯を装着していてそれに入れ歯安定剤を何層も敷き、そのために口が閉まらなくなってしまうほど、間違った使い方をしていました。
このフラビーガムの原因としては、不適な入れ歯を長期使用していたり、咬み合わせの関係で入れ歯が突き上げられたことによってできることが多いです。。。
その旨を、この患者さんには以前から説明させていただき、今では入れ歯安定剤に頼ることはなくなったのですが、入れ歯そのものに吸着が得られても、このフラビーガムが上顎の顎堤をほとんど覆っているため、安定感を得るのが本当に困難です。
このような状態になってから、入れ歯を作ってもなかなか本当の意味で満足いくモノは得にくいです。
どうか、入れ歯に不調和を感じたら、早めに歯科医院で診ていただき、このようなフラビーガムを作らないようにしましょうね。
なってしまってからだと、それから、入れ歯を作っても良いものにはなりにくいですからね。。。
当院での精密入れ歯治療の案内は
自由診療 料金表の案内は
歯科の医療費控除とは
2018/11/01
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
当院が総入れ歯を製作するのに、一番重要視しているのは咬み合わせです。
製作段階で、これがしっかり採得できれば、90%以上はうまくいくと思えます。
型取りももちろん大切なステップですが、総入れ歯の場合はどの段階でも完成前に型を取ることはできるので、ある意味、気楽に考えているところがあります。
咬み合わせ取りは、まずは垂直的な顎間関係を取ります。
つまりは咬み合わせの高さを決めるわけです。
総入れ歯の場合、咬合床というモノを技工サイドで製作しておき、それを口腔内に入れて決めていきます。
方法としてはいろいろありますが、何せ総入れ歯の場合は基準となる歯牙が無いですので様々な方法を組み合わせてやることが多いです。
一般的には、生理学的・解剖学的な方法で決めることが多いです。
そしてこれを決めた後は、咬合器に装着していきます。
この咬合器に装着する上で、患者さんの顔面の情報を咬合器上に反映するためにフェイスボウ・トランスファーということをしておいて、それで上顎模型を装着してその模型上に咬合採得した咬合床を当て込んで、下顎模型を装着いたします。
自信のあるブレの無い咬み合わせが取れているのならば、これで人工歯を並べる作業に入ることも少なくないですが、この段階では、もしかして前方で咬んでいる可能性も否定できません。
そのため、水平的な位置関係を決める作業が必要なことがあります。
それを決めるのに、当院ではゴシックアーチトレーサーというモノを製作して、中心位という位置を決めています。
この中心位というのは再現性があります。
そして、中心位やそこから左右に動かせる位置を仮想中心咬合位(歯があった時の奥歯で咬んだ時の位置関係)として、咬み合わせの修正を咬合器上で行います。
でも、この咬み合わせが歯があったときの咬み合わせだという保証は何も無いわけです。
そのため、この位置で人工歯を並べて、歯肉形成をした後、患者さんの口腔内で仮合わせ(試適)をしてその位置でしっかり咬んでいるのかを確認します。
ここでズレが無ければ、大きな問題は起こりにくいです。
仮合わせの時に、もし、ズレていることに気づいた場合は人工歯を外してその位置にワックスを置き直し、もう一度咬み合わせ取りをすることも可能であります。
でも、これをやり直すことによって、患者さんが医院に来る回数は増えてしまうわけですが、これだけは本当に難しい作業なのでご容赦を願っています。
このズレを気づかずに、完成してしまうとそのズレを修正するのは本当に難しいです。
恐らく半歯ズレただけでも、本入れ歯であるならば最初から再制作になるかと思います(僕は、もしあったらそうするようにしています。即時入れ歯の場合はあくまで仮入れ歯としていますので別ですが。。。)。
咬み合わせを決める作業というのは、総入れ歯の製作段階では本当に重要なことが少しでもお解りになれたなら僕らとしても非常にありがたい限りです。
このデジタル化が進む現代で、この作業は本当にアナログチックですが、ここは本当に難しいけどやっていて楽しい所でもあるので、今後も頑張って行きたいと思います。
(写真は口腔内に咬合床を入れて咬合高径を決めているところです。この状況だけでは水平的な位置関係は決定しかねます。)
2018/11/01
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
予約制となりますが、訪問診療を当院は積極的に行っております。
主に火曜日と木曜日の日中に行くことが多いです(もちろん日が合えば、他の曜日も可能です。)。
多いときは一日に3件、行くこともあります。
当院における訪問診療のための設備も、充実してきました。
もし、レントゲンが必要なことがあった場合もポータブルレントゲン撮影機により、撮影することができます。
入れ歯の製作はもちろん、虫歯の処置や歯のクリーニングも行っています。
要介護状態の場合、歯科医院に行きたくても体の自由がきかないため、外来に来ることができませんよね。。。
先日も、歯がほぼ全て残存している方の歯のクリーニングのみをしてきました。
この方は3ヶ月ごとの歯のクリーニングをしてほしいという希望があるため、定期的に行っています。
足腰が弱く88歳と高齢ですが、日頃の手入れの良さと定期健診が効いているようで、虫歯はなく顔も若々しいです。
食べられない物もないと言っていましたよ。
また、介護施設にいる方ですが、その方は上下顎とも欠損歯があって入れ歯が入っていますが、残存歯を守りたいと言うことより、月に1回入れ歯の調整と残存歯のクリーニングに行っています。
その方は、初めて診たときは全身状態が良いわけではなかったのですが、入れ歯の製作と口腔ケアを一生懸命やったところ、歩行器がなければ歩けない状態であったのに、最近は、スタスタと歩けるようになって来たような気がします。
顔色も良くなり、「お陰様で、何でも食べれるよ~。ありがとう。」と言ってくれます。
そのような、本当に嬉しそうな言葉や元気な姿を見ると、こちらのやる気もアップしますよ。
最近よく聞く言葉で、オーラル フレイルという言葉があります。
オーラルは日本語で口のこと、フレイルは虚弱のことです。
つまり、人は口から老いて弱まる、、、という考え方です。
例えば歯を一本失ったとして、その一本だけならばその時は大した不自由を感じていないのだけれど、さらに1本なくなって行くことが続いていくと、人は食べられるものに偏りができてきます。
そうなると、摂れる栄養にも偏りが出てくるのですね。
その結果、全身的にも悪影響が出てきてしまい、弱まってしまうために要介護状態に近づいていくのですね。
だから、まずは口の中から要介護状態にならないように予防をしていくことが大切です。
もし、現在が要介護状態ならば、これ以上は悪化しないように口腔ケアをしていきましょう。
このように、もし、入れ歯が痛い、虫歯や歯周病で困っている、歯のクリーニングをしてほしいという方がいて、要介護状態のため外来に通うことができない場合はご相談ください。
予約制となりますが、ご自宅、介護施設まで訪問診療いたします。
2018/10/31
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
当院は、主に火曜日、木曜日の日中に訪問診療も行っています。
介護保険施設や患者さんの自宅に出向き、診療を行うのは、なかなか大変ではありますが、介護を要する方で、なかなか歯科医院に通えないことを考えると、行かなければいけないように思えます。。。どうしても処置内容によっては、外来に来てもらってやる方が良いのは確かですが、患者さんが来ることができないなら、僕らが行くことも必要ですからね。
主な内容としては、やはり入れ歯の調整や製作が多いですが、中には介護者の方が口臭を気にして歯のクリーニングや歯石取りを希望される事もあります。
先日、近くの介護保険施設へ訪問診療に出向きました。
そこには、入れ歯を製作中で咬み合わせを取る作業をしたのですが、患者さんの耳が遠いため、なかなかこちらの言うことが理解しにくいようでした。
でも、何とか身振り、手振りで意思疎通を図れましたよ。
この方は今までも、入れ歯を作られてご飯を食べていたようですが、かなり古くなってしまったのと、口腔内の状況は抜かなければならないほどの重度歯周病により歯を抜きました。
そのため、口腔内の状況は大きく変わってしまったために総入れ歯を新製しております。
次回は仮合わせをさせていただき、それで問題がなければ、その次にはセット予定ですかね。。。
上手くいくように頑張っていますよ。
高齢で介護を要する方は、なかなか歯科医院に通えないですよね。
でも、それを我慢することは良いことではありません。
辛い気持ちを抱えたまま日々の暮らしをしていても、楽しいことはなく生活の質が向上することはありませんから。。。
過去に入れ歯を入れて、咀嚼が容易になり寝たきり状態から、歩行ができるようにまでなった人を訪問診療で見る機会がありました。
やっている僕も、咀嚼機能を回復することによって、ここまで人は全身的にも回復することができるのかと、感動したことがあります。
その時僕は、思いました。
歯科には凄く可能性があるのだと。。。
人をここまで回復させることができるのは、歯科医療なのかもしれないと。
その感動を味わいたくて、自分は今も訪問歯科にも没頭しているのだと思います。
当院では、訪問診療のために歯を切削する器具やポータブルのレントゲン装置や歯石取りの機械も配備されております。
そのため、診療室に近いレベルでお家でも診療できることが可能になりました。
もし、要介護の方を、身内や知り合いに抱えているのならば、ご連絡をいただけたら幸いです。
オーラルフレイルという言葉があるように、人は口から年を取ります。
要介護者においては、介護度を上げないためにも是非とも、介護をされている方から考えていただきたく思います。
一緒に頑張りましょう。