2017/11/12
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
先日、上顎の歯が重度歯周病のため脱落してしまったがために、見栄えが悪いので何とかしてほしいという患者さんが来院されました。
その方は、40代の男性でバリバリの営業マンだそうです。
そのため、常にマスクをしながら話さなければならないため、早く何とかしてほしいと言われました。
口腔内を診てみると、重度虫歯による残根歯もあり、それも保存が不可と考え、即時入れ歯という抜歯と同時にセットする入れ歯を勧めました。
この即時入れ歯は、通常の入れ歯製作とは違いますが、この方のように急を要する場合はやらないこともないです。
もちろん型を取って、その場でできるわけではないです。
少なく見ても、回数的には2回はかかりますが。。。
もちろん保険は利きますし、早く咀嚼機能と審美性を回復させるという意味ではいいのですが、抜歯後の傷の治りや歯茎の吸収などは予想して作っていくため、当院ではあくまで仮歯として捉えています。
その後は、保険診療内で本入れ歯を製作するのなら、半年間程待たなければならない旨は必ず言うようにしていますよ。
しかしながら、この即時入れ歯を入れて本入れ歯に移行する際は、本人もかなり、受け入れやすくなるのは間違いありませんね。
この方は、下の写真で示すように即時入れ歯が入り、今ではそれなりに安定しよく噛めると言ってくれますが、他の残存歯も決して良い状態ではありません。
現在は歯周病治療と、入れ歯の調整をしているところです。
2017/11/11
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
割と若い女性で、上顎は右上前歯が2本しかなく、入れ歯を入れていない方が入れ歯を作りたいとのことで当院に来院し、先日セットすることができました。
その方は、それまで日常ではマスクをして歯がないのを隠して生活していたようです。
入れ歯が入ったことで、これからは1日中マスクをしなくても大丈夫になったなと思っていたのですが、そうでもないようです。
というのは、前歯の残存歯に入れ歯を支えるための金属のバネが見えてしまうから、それがあることで、入れ歯と他人に解ってしまうのが嫌なようです。
確かに保険内で作られた部分入れ歯では、正直、そのような設計になるため、バネが見えないようにするのは欠損様式からしても難しいです。
かといって、その前歯を抜歯するのは、あまりにも乱暴ですからね。。。
その患者さんには、この入れ歯治療に入る前にも言っていたのですが、ここでもう一度確認するために「ノンクラスプ入れ歯といって、バネのない入れ歯にすることもできますが、自由診療になります。。。」と言ったところ、「自由診療って高いでしょ。いいえ、これで大丈夫です。」と言って調整を終えて帰られました。
この何とも言えないジレンマに少し悩むことがありますが、保険診療をしているうえでは致し方ないでことでもあります。
ただ少しでも、審美的な事を気にかけ日常生活に支障をきたすのならば、自由診療の事も考えていただけたらとも思います。
2017/11/09
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
入れ歯をセットして、2回目以降の調整は自分的には緊張感があります。
というのは、たいていの人はセット時にはそんなに、痛みもなく思ったより大丈夫と思うみたいです。
でも、家に帰って食事時に咀嚼したり、会話をしたりして、痛みや違和感を感じたりすることがあります。
そして新しい入れ歯が入ったことによって家族や友人から、顔つきが変わって見られることを気にされる人がたまにいます。
咀嚼時の痛みは、調整自体はそんなに大変ではないように思います。
咬合と、粘膜に当たる面を調整してあげれば良好な結果を得られます。
会話時の違和感も、慣れの問題が多く関与しており適切な設計であれば、2週間ほどで慣れてくることが多いと思います。
ちょっと困るのが、適切な咬合を与え顔貌が整ったとしても、家族や友人としては入れ歯のない時期や古い入れ歯を入れていた時の顔つきとは違うので、明らかに新しい入れ歯の方が良い顔つきになったとしても、入れ歯のない時や古い入れ歯の時を見慣れている友人や家族としては違和感を感じることが多いようです。
家族や友人の意見を聞いて、患者さんは「なんか顔つきが変わったと言われた。。。」と言うことがあります。
その際は、入れ歯を外した状態や古い入れ歯を入れた時の顔つきと、新しい入れ歯を入れた時の顔つきを鏡で見比べてみることをお薦めいたしてます。
恐らく新しい入れ歯に比べて、古い入れ歯は咬み合わせが下がっており下顔面が短くなっていて口唇や頬のシワが目立ったり、口角が下がっていて「への字口」に近い状態なのではないでしょうかね。。。
見慣れている顔としては、恐らく古い入れ歯に分がありますが、どちらが審美的かは新しい入れ歯の方が確実に良いと言えるものなのではないでしょうかね。。。
人の審美的な感覚というのは、人それぞれなので一概に何とも言えませんが、そのあたりについては歯科医師の説明をよく聞きましょう。
2017/11/08
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
入れ歯が壊れてしまったがために、自分で瞬間接着剤を使って破損部を修理する人が、たまにいます。
これは絶対にやめましょう。
ほぼ間違いなく、患者さん自身で修理はできませんし、瞬間接着剤のみで直すことは不可能なのです。
また、これをやったがために咬み合わせが狂い、見かけがよけいに悪くなることがあります。
そのため、結局は作り替えをしなければならないケースを今までたくさん見てきました。
入れ歯が壊れたら、まずは歯科医院に連絡して直していただきましょう。
何度も言いますが、もし、入れ歯が壊れてお困りであっても、入れ歯の修理は歯科医院でしていただきましょうね。
間違っても、瞬間接着剤でくっ付けようとはしないでくださいね。
(写真で示すのは他院で作られた入れ歯ですが、それが壊れてしまい、上の写真で示すように破折部分を瞬間接着剤を使用して、患者さん自身でつなぎ合わせて来院してきました。しかしながら、その状態で装着すると、下の写真のように入れ歯の歯が浮いてしまい、凄い出っ歯のように見えますね。これでは審美的にも良くないし、これでは咬み合わせもうまくいきません。)
2017/11/07
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
当院は、介護を要する患者さんの場合、訪問診療において対応することもあります。
その際に、タービンやドリルを用いて虫歯の治療を行う事もあります。
この治療に関しては患者さんの姿勢の保持やうがいができないとなるとなかなか難しいですが、入れ歯作りの型取りや咬み合わせ取りは特段変ったことをすることなく、診療室とほぼ遜色なくやることは可能です(座位ができればパーキンソン病などで、多少、体動があっても大丈夫です)。
何らかの原因で、歯科医院に通う事が困難な場合で歯を多く失ってしまい、入れ歯の修理や新しい入れ歯の製作が必要だと思われる方が家族や知り合いにおられるなら、ご相談ください。
2017/11/06
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
大学病院に勤めていた頃、ある歯科医院に毎週土曜日にアルバイトに行ってました。
そこの歯科医院では年配の大先生が居て、息子さんの若先生もいました。
主に入れ歯治療は大先生が診ていて、地域の方に親しまれている先生でした。
患者さんは大先生のファンが多く集まって来て、大先生は入れ歯の修理や型取りや咬み合わせ取りをしていました。
僕も、当時は歯科大学の大学院を卒業しており、それなりの知識も持っていたつもりでしたが、僕の作る入れ歯よりも大先生の作る入れ歯の方が患者さんの受けは良かったです。
その時に何で、大先生の方が良いと言われるのだろう?自分の方が学術的にもいいはずなのに。。。と思っていました。
それこそ、鼻が高くなってきていて、自分の事を過大評価していたのですね。。。
ある時、その大先生に生意気ながらも、「何で先生の作った入れ歯の方が良いと言われるのでしょう?」と聞いたことがあります。
大先生は、「さあ、何でだろうな?よくわからないけど、お前のやり方は学術通りかもしれないけど、それ一辺倒じゃなぁ。。。」と当時の僕には、それ以外頼るものもないので、「それ以外に何かあるんでしょうか?」とまた、聞いたところ、「魂が入ってないんじゃなのか?」と言われてしまいました。。。
当時の僕には、その意味が全く持って解っておらず、「魂?そんなこと言っていたら、入れ歯作りは学問じゃなくなるよね。。。訳わからん。。。」と思っていました。
でも、そういえば学問通りにやって、全てが上手くいくものではないとそれから数年して理解できるようになりましたよ。
人それぞれ、咀嚼パターンやよく食べるものは違いますよね。
その人の背景をよく観察しないと、その人に合ったものはできませんものね。。。
それからというもの、ただ一生懸命に患者さんとコミュニケーションを取り、患者さんの背景をよく見るように心がけるようにしました。
そうすると、僕のファンも増え、患者さんからいい入れ歯だという評価も多くなってきました。
魂を込めるのは、その人の背景をよく知り、その人に取ってかけがえのないものになれるように持てる力を発揮することなのではないかと、今では理解しています。
僕達、入れ歯を作る歯科医師側はいろいろな制約を受けます。
その人の歯の欠損様式、ライフスタイル、食生活、嗜好品、そして保険診療内でできること、自由診療にしてもどのようなものにするか等、一つの入れ歯を作るにしても様々な事を気にしていかなければなりません。
その作業をして学術的に持てる力を発揮していけば、自ずと入れ歯に魂は入るのだと思います。
その入れ歯に「魂は込められているか?」を常に考えてやっていきたいと思います。
2017/11/03
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
先日、一日の診療が終わってスタッフと後片付けをしていたら、一人のお婆さんが、「入れ歯が壊れたので直してほしい。」と言ってきました。
僕は外出する予定があったのですが、急を要しているようなので診させて頂きました。
ところが、そのお婆さんは保険証がなく、身分を証明するものは何一つないようでした。
そこで、お家の方に電話をしていただき、保険証を身内の方に持ってきてもらう手はずを取り、入れ歯の修理をしました。
その入れ歯は、だいぶ使い込んでいる総入れ歯で、真っ二つに割れておりました。
でも、総入れ歯で真っ二つに割れたものを直すのはそれほど時間もかからず、自分としてはやりやすいものです。
そうこうしているうちに、そのお婆さんの旦那さんが保険証を持ってきてくれました。
でも、その旦那さんは何となく不機嫌で、イライラしているようでした。
受付でのやり取りを見ていると、「何でここの医院は解りにくいところにあるんだ。」とか「俺の知らない所で、あいつ(お婆さん)は歯医者に罹りやがって。」と、それを言っても仕方がないだろうと思う事で、怒っている(イライラしている)ようでした。
その時、受付をしていた僕の妻が、それをなだめるように対応していましたが、正直怖かったと言っていました。
それを聞いて、僕も正直イラっとして、文句が言いたいのはこっちの方だ、時間外に診てるのにと思いましたが、その旦那さんを見ていると何となく自分の親父と被るんですよね。。。
僕の親父も昔の人間で、母が自分の知らない所で何かをするのは許せないものなんですよね。
特に男の人はそういう所があるような気がします。。。
そのため、妻に「まあ、許してあげてよ。うちの親父と同じ感覚なんだわ。」と言ったら、妻も「そうね。なんか似ているね。」と言ってました。
でも、そのお婆さんは、旦那さんに少し怯えつつも、「新しい入れ歯が作りたいの、予約取らせてください。」と言って、予約を取りました。
そうしたら、その旦那さんが「お前、歯周病の治療もしてもらえよ。」と逆にうちの医院の対応を気に入ってくれたのか、治療を勧めてくれましたよ。
なんか、そのやり取りに少し場が和みましたが、慌ただしい一日でした。
でも、一つその旦那さんに言えなかったのですが、あなたの奥さんは上下顎とも総入れ歯ですよ~。
※4日(土)は、通常通り診療いたしますが、院長(澤口)は不在です。非常勤歯科医師の方で対応いたします。ブログは4(土),5日(日)ともお休みとなります。また、6日(月)から見ていただけたら幸いです。
2017/11/02
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
部分入れ歯はその設計が本当に大切です。
部分入れ歯は、歯という硬組織が支えるところと、粘膜という軟組織が負担するところが混在しているわけです。
食事をするときにかかる負荷に耐えうる力を持ち、口を開けた時やくしゃみをしたときに、脱離から抵抗するものでなくてはならないわけです。
かつ、舌感はよく患者さんの違和感を極力、軽減するものであり、発音も障害しないもので、残存歯を保存するのに適切なモノが理想とされます。
そのため、部分入れ歯の設計は総入れ歯のように粘膜でそのすべてを負担するものとは違い、歯の欠損様式、咬合関係、残存歯の歯周病の程度、粘膜の幅、高さなどによって変わってくるのですね。。。
歯が残存しているために、反ってくっつきの良い入れ歯を作りにくいというものも実際にはあります(だからと言って、歯を抜かなければならないというわけではありませんが。。。)。
今ある歯を保存して、入れ歯を設計するというのは簡単な事ではありませんし、患者さんが満足してくれるものを提供するというのはなかなか大変な事ではありますが、精一杯努力していきたいです。
2017/11/01
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
昨日、来られた患者さんで上顎は右の犬歯のみがあり、その他の欠損部には入れ歯が入っております。
下顎は左の第一小臼歯が一本ないだけでその他は被せ物は多く歯周病の程度は中程度から重度のような状況です。
以前から、歯周病の治療を行っていましたが下顎左側の第二小臼歯から大臼歯は重度歯周病のため、痛みと違和感が強くなってきたようでした。左下の奥歯をかばって食べるせいか、顎や首、肩も痛いようです。
本人ももう、「この歯はダメですね。」と仰っていました。
ただ下顎の欠損部は大きくなるので、どういう入れ歯が入るのか、また、いつ頃入るのか、そして、噛み合わせのない時期を回避できないのかを聞いてきました。
入れ歯は本来、悪い歯を抜いて、その後、その傷が治ってから型取りをするものです(傷の治りが安定しないうちに作っても良い型は取れず、反って傷を悪くしてしまいますからね。)。
それを待ってから、「入れ歯製作のために、型取りは2回、咬み合わせ取りも最低1回、仮合わせで1回そして完成となり、最低5回は必要で、その後の調整も1~2回は必要かと思います。技工操作も考えると、期間にして毎週来られたとしても1月半はかかりますかね。。。」と言いました。
患者さんは「何とか、歯のない時期を回避したいのだけど。。。」と言ってきたので、それならば、先に入れ歯を作って、出来上がったら悪い歯を抜いて、セットする即時入れ歯の事も伝えました。患者さんはこの即時入れ歯に非常に興味を示したので、さらに説明を加えました。
「即時入れ歯は歯がない時期を失くし、咬み合わせを維持する意味では良いものですが、抜いてすぐセットするにはあくまで、粘膜はこう治るだろうというのを、予測して作ります。また、抜いた後は歯茎が大きく変化するので、半年ぐらいしたら作り替えが必要になるケースが多いです。そのため、当院では仮歯として考えています。」と伝えました。
先生の言う事は、よくわかりました。取りあえず、その仮歯を作って半年ほどしたら本歯を作るような段取りで進めてくださいと仰られました。
次回から、その人の即時入れ歯を作るための型取りと、咬み合わせ取りを行って、その次には抜歯と即時入れ歯のセットとなりますが、頑張っていきたいと思います。
この即時入れ歯のメリットは確かに大きいですが、セットはかなり大変なことが多いです。
あまりこれをやりたがる歯科医師も少ないのではないでしょうか。。。
でも、患者さんの立場に立つと歯がない時期があると困るという気持ちは解らないわけではないです。
できるだけ満足いただけるように、精一杯やっていきたいと思います。
2017/10/31
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
入れ歯を装着したくないと思う人は多いはずです。
でも、そうしなければ欠損部分に対応できない人というのも多くいます。
特に30~40歳代の若い年齢で入れ歯を入れなければならないほど、歯が欠損している方は相当悩むと思います。
でも、そのままにしていても何の解決もありません。
本来は、できるだけそうならないように、日常のブラッシングは頑張っていただき、歯科医院で定期健診・プロフェッショナルクリーニングは受けていただきたいものですが、そうは言っても、失ってしまった以上は後の祭りです。
失った歯は帰ってきません。
もし、そうなっている状態ならば、できるだけ早く入れ歯を入れて慣れていただき、咀嚼機能を改善しましょう。
そして、それ以上歯を失わないように、定期健診には行かれることをお薦めいたします。