2015/02/23
基本的に入れ歯はどのような歯の欠損にも対応できます。そういう意味ではどのような欠損歯数、欠損形態にも適応は可能かと思います。しかしながら、どうしても入れ歯が入れていられない方は少なからず存在するようです。
例えば、嘔吐反射がもの凄く強く、異物感に耐えられない方です。欠損歯数、形態によってはブリッジも可能な場合がありますが、ブリッジが歯にかかる力学的な見地から非適応になると次の手段はインプラントになるのかもしれません。
ただ、そのような方は恐らく日常の歯磨きの際にも歯ブラシを奥歯に当てることができないため、衛生学的にいうとインプラントも非適応になるのかもしれません。
正直、そうなるとこちらもお手上げの状況に陥るのですが、私は患者さんによく説明して、学術的にはよくないかもしれませんが、小さい入れ歯を製作し一週間使ったら少し辺縁を伸ばしたりして、少しずつ適正な大きさに持っていくようにしております。そして、時間はかかりますが慣れてきたら最終的な入れ歯にするという方法です。いわゆる患者さんの「入れ歯への慣れ」を狙っています。これで、うまくいくケースは多々ありました。入れ歯がどうしても入れていられない方も諦めず、是非歯科医師に相談していただきたいと思います。
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2015/02/22
今日は、休みですが技工物の製作のため医院に来ております。もちろん仮歯製作や個人トレー、咬合床といったものです。外注に出してもいいのですが、料金は結構かかりますので保険診療では割が合いません。僕はこれを作るのにそれほど苦になりませんので、自分で作るようにしております。また、細かい指示を技工士さんに紙に書いて説明するのも大変ですし。。。
しかし、最近はこの技工物がかなり増えたので、休みを返上している事が多くなりました。でも、ぜいたくな悩みだと思って頑張ってこなしていきたいと思います。
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2015/02/21
歯ぎしりは、過度な精神的ストレスが行わせるという説が有力です。少し前まで、歯ぎしりは病的なものと考えられていたのですが、人間は太古の昔から過度な精神的ストレスが加わると歯ぎしりを行っていたようです。現代人も会社や学校、家庭等にさまざまなストレスを多かれ少なかれ抱えているのが実情ですよね。病気ではないにしても、歯ぎしりはさまざまな歯科的問題を起こす可能性が高いです。歯ぎしりで歯の咬み合わせの面が摩耗してしまい、咬み合わせの高さが低くなったり、顎関節に異常をきたしたり、知覚過敏などの原因にもなります。また、過度な側方力が加わるため被せ物が取れたりしやすいです。
でも、現代医学ではこの根本的治療はまだありません。従って、何らかの方法で歯の摩耗を食い止める必要があります。それを行うために歯ぎしり用のマウスピース(ナイトガード)というものが存在します。もちろん保険治療が適応できます。
夜間就寝時にそのナイトガードを装着して寝ると、歯ぎしりをしてもそれほど歯に負担がかからなくなります。気になる方は、歯科医師に相談された方がいいかと思いますよ。
(写真は歯ぎしり用のマウスピースを模型に装着してある状態です。3mm厚の透明なシートを使って製作しました)
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2015/02/20
親知らず以外の歯の欠損は、もちろんない方がいいです。また、歯の矯正処置のために歯科医師の管理下で計画的に抜歯をすることもあります。それは、矯正のために歯を並べるスペースを作るために、主に第一小臼歯を抜歯するケースです。
それ以外の欠損に対しては、咀嚼、咬合、歯列や顎関節どれをとってもいい影響はありません。もし、虫歯や歯周病で欠損を抱えているならば早めに歯科医院に行って入れ歯やブリッジ、インプラント等の処置など、歯科医師に相談された方がよろしいと思います。
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2015/02/19
口臭についてお悩みの人は決して少なくないと思われます。個人相談をしてもこの類の悩みをよく聞きます。口臭は、虫歯や歯周病が原因と思われるケースが多いですが、それだけではないなというのも実際の現場にいて感じます。
一つ考えられるのは、舌苔という舌表面についてる白いものが影響しているのは間違いないと思われます。舌苔はできるだけ舌ブラシで落としてもらうのがいいと思います。(ただ、表面が真っ赤になるまでやる必要はないです。やりすぎは厳禁です)
その舌苔はいわゆる細菌の層です。舌は組織学的にみると凹凸が粗造で細菌が乗りやすい形状です。そこに細菌が停留し排せつ物(ガス)を出し、それが臭いのもとになっていると考えられています。
当院では、歯科医院専売であるハイザックのデンタルリンス、ペースト(歯磨き粉)、スプレーと舌ブラシを使用してもらい口臭の予防、治療に対応しております。
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2015/02/18
入れ歯や、ブリッジ、冠などの補綴物を製作するために、僕たちは患者さんの咬み合わせを採得いたします。なぜなら、その補綴物を製作するために型取りをしたものに石膏を流し、模型を起こした後に咬合器に装着するわけですが、その際に患者さんの咬み合わせを再現する必要がありますからね。そうでないと、咬み合わせの目茶苦茶な補綴物ができてしまいます。どんなに適合が良くても、それでは補綴物としては失格です。
そのために、さまざまな材料や装置がありますが、欠損の状況や咬み合わせの安定度によって変えております。有歯顎で、特に臼歯といわれる奥歯での咬み合わせに安定感があれば、板状のワックスを軟化して咬ませればそれでいいかと思います。多少欠損があっても、臼歯部に安定感があればワックスもしくはシリコンバイト材で十分ですね。
しかしながら、総入れ歯のケースや多数歯の欠損がある部分入れ歯では、それではうまくいかないので咬合床というものが必要になります。(この咬合床製作は技工操作が必要なため、一般的には患者さんのいるチェアサイドでは作らないかと思います)この咬合床を使って、多数歯に渡る欠損には対応していくようにしております。
2015/02/17
先日、右下の犬歯部と第一小臼歯部の段差が気になるとのことで来られた方がおりました。咬合平面の修正は右下が気になっているからといっても、右下のみを修正すればいいというわけではないです。なぜなら、その段差のある状態で咬合しているので、右上の方も直さなくてはなりません。
上方の写真はその患者さんの初診時の写真です。下方の写真は上顎の咬合平面を修正したうえでブリッジを装着し、下顎はブリッジの仮歯を入れ仮止めしたところです。だいぶ咬合平面が修正されているのがわかると思います。
今後はこの仮歯の高さを参考にして、上下のブリッジを製作していく予定です。
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2015/02/16
総入れ歯の精密な型取りは、概形印象を取った後に模型を起こして、そのうえで個人トレーというトレーを製作してから行います。
そのトレーを使用し、口腔内周囲の筋形成といわれる作業をコンパウンドを使用して筋圧で変形する軟組織にさまざまな運動を行わせ、運動時の形を採得し、その後流れのいいシリコンラバーの印象材を用いて行います。当院では保険診療の患者さんにも必ずこれを行います。それから、模型を起こしてこれを作業模型としております。
これを行うことで、入れ歯をセットして機能時でもある程度外れない入れ歯ができ上がるというわけです。(しかしながら、総入れ歯が外れる理由は、型取りが良くないということだけではありません)
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2015/02/14
新潟駅から徒歩5分「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信
歯間部にできた虫歯は、歯1本だけでなく2本に渡って虫歯に侵されていることが多いです。1本だけだろうと虫歯を削ってみると、歯と歯の間が丸見えになるので、隣の状況がよく見えるので一緒に治すケースが多々あります。この場合も、コンポジットレジンという材料で治すわけですが、前歯は審美性にもものすごく気を使います。形態や色は必ずマッチさせなければなりませんものね。
写真は、20歳の女性の学生さんです。多数の虫歯がありますが、特に右上の前歯が気になるとのことでここから治療に入りました。上の写真は虫歯を取っている最中の写真です。結構深い虫歯でした。下の写真は治療後の写真です。きれいにできたと思いますが。。。
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2015/02/13
先日、親御さんから電話があり、子供の歯茎から出血しているので見てほしいとの電話がありました。それは、大変だと思いすぐに医院に来てもらいました。間もなく10歳になる女の子で、口の中を診てみると出血はほとんど止まっているようでした。その子は右下の乳犬歯と第一乳臼歯がぐらぐらすると言っていました。触ってみると歯肉に引っかかっているだけで今にも抜けそうでした。
僕はレントゲンを撮り、レントゲン上では後続永久歯がその乳歯をかなり押し上げていて、乳歯の歯根はほぼ吸収していることを、その子と親御さんに説明し抜歯を勧めました。2人ともすぐに了解し、麻酔を少量かけ簡単に抜歯しました。出血はほとんどなく、少しの痛み止めを投薬し処置を終了しました。
その子は、自分の歯がどんななのか見たいということで、抜歯した歯を洗浄してかわいい入れ物に入れて渡してあげました。大変喜んで「先生、全然痛くなかった。反対側も抜いて」とのこと。まあ、確かに反対側も同じような状況なのでいいですが、抜歯してほしがる子も珍しいなと思う一日でした。
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