2018/05/26
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
舌を磨くことは、意外と知られていない気がいたします。
舌の表面には汚れが付きやすく舌苔という白い汚れには、たくさんの細菌がいます。
舌苔は口臭の原因にもなるので、気を付けましょう。
お掃除は舌ブラシを使って、舌の奥から手前にかきだすように動かすと良いです。
この際に強く当てすぎないように注意しましょうね。
(りんご歯科医院 歯科衛生士 C.K)
上記ブログについての院長の追加コメント
口腔内には多数の細菌が存在しています。
細菌も生物である以上、排泄物やガスを発生します。
そのガスは硫黄ガスであるため、それが口臭となっている可能性があります。
その原因となる細菌は歯のみならず、頬粘膜や歯肉、舌にもいるのですね。
確かに、その細菌を叩くために口の中を清潔に保つことが口臭対策の基本ですが、間違ったケアを続けると逆に口臭を悪化させることもあります。
当院に来られたある中年女性の患者さんは、舌がヒリヒリしても舌を歯ブラシで毎日磨き続けていました。
その方は、舌の表面についている白いコケのようなものが口臭の原因と、ある歯科医療関係者から教わったそうです。
「全部取らなきゃいけない。」という強迫観念にかられて、一生懸命磨いていたようです。
そのように頑張りすぎてしまったのが原因で、この女性の舌は赤く腫れあがり、表面にヒビが入っていました。
明らかに炎症を起こしている状態です。
恐らくブラッシングの際の強い圧力と頻回にやりすぎたため舌を傷つけてしまい、そこに炎症をおこしたために硫化水素ガスが発生し口臭の原因になっていると思われました。
私は、「確かに、舌をある程度お掃除することは口臭予防に必要なのですが、健康な舌とはピンク色の基板に全体がうっすらと白色になっている状態で、磨きすぎたことで舌が痛んでしまったら本末転倒です。傷が膿んでしまい、そこからガスが発生するため口臭の原因となりますよ。」とその患者さんに説明しました。
舌を磨く際には、なでるように優しく、奥から手前、内から外にかき出すようにブラシを動かすことを勧めました。そして毛先の柔らかい舌用ブラシとうがい薬の併用を勧めました。
この女性は今までの癖でブラッシングの圧力がなかなか取れず、理解してもらうのに大変でしたが1月後には良い状態となりましたよ。
皆さんも、舌の清掃をするのは非常に良いことでありますが、やり過ぎには注意をして下さいね。