2018/12/01
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
最近、寒くなってきて乾燥しているために、口の中が渇いていませんか?
口の中が渇いたままだと唾液による菌を洗い流す機能が無くなり、菌が繁殖しやすくなります。
そのことによって口臭がしたり、また、汚れが歯にこびりつき、ふつうにブラッシングしても汚れが落ちにくくなります。
こまめに水分を取る工夫をしましょう。
その際はできるだけ水、もしくはお茶にしていただくと虫歯になるリスクは下がりますよ。
(りんご歯科医院 歯科衛生士 M.H)
上記ブログについての院長の追加コメント
唾液には様々な作用があり、その一つが清浄作用です。
歯の表面は常に唾液で覆われており、唾液が歯の表面のエナメル質に触れている限りは虫歯になりません。
では、「唾液もしっかり出ているのに、なぜ私は虫歯になったの?」という疑問がわく人も多いですよね。
実は、それには理由があるのです。
それは虫歯菌が口の中にいると、砂糖という「エサ」を得て、唾液をさえぎる膜のようなものを歯の表面に作ってしまいます。
これを「バイオフィルム」といいます。このバイオフィルムができてしまうと、歯のエナメル質が唾液に触れることができなくなり、清浄作用が効かなくなります。
そのため、バイオフィルムで覆われた内側は細菌が繁殖しやすい環境になるのですね。
むし歯菌は、このバイオフィルムの中で食べ物などから糖分を吸収して、自分が生きていくためのエネルギーを作り出します。
糖は最終的に乳酸や酢酸、エタノールにまで分解されて外に放出されます。
ところが、バイオフィルムが育ってしまうと、できた酸は外に放出されずにバイオフィルムの中に残ります。
そして歯のエナメル質を溶かし始めるのです。
これが虫歯となっていくわけですね。
この状態がエナメル質を越えて象牙質にまで進行し、歯髄と言われる神経に近い位置にまで及ぶと猛烈な痛みが出てくるというわけです。
このバイオフィルムは器械的に破壊するのが効果的です。
唾液が出にくい疾患の方や、高齢者で唾液腺そのものの退縮がある方は虫歯になるリスクは相当高いです。
そのためには歯ブラシによる正しい歯磨きはもちろん、定期的なプロフェッショナルケアをしっかり行いましょうね。