2021/07/01
新潟駅から徒歩5分 「入れ歯専門外来」を持つりんご歯科医院から発信。
皆さんは、被せ物や詰め物がずーっと持つと思われていますか?
多分、それは無いと思います。
人工物である以上、永久的に持つという修復物は存在しないものだと私は思います。
特にインレーという小さい金属の修復物だったり、レジンというプラスチックで咬み合わせに大きく関与するようなケースの場合は外れやすいという認識です。
日常のご飯を食べる際に加わる咬み合わせの力は、ダイレクトに小さい修復物に負荷がかかります。
その負荷は想像以上に大きい力が断続的にかけられてしまうのですね。
また人の顎運動は上下の動きだけでなく、左右前方にも動きます。
その咬み合わせのための負荷により、修復物の固定のために使用されているセメントやプラスチックが破壊されてしまうために、取れてしまうことが多いのですね。。。
では、何故、その力に負けないように大きく削って、完全に歯を覆うように被せないのかと言えば患者さんの健康な歯の部分を歯医者さんは極力、削りたくないからです。
虫歯でない範囲まで落としたくないという気持ちが歯医者さんの方にあるからなのですね。。。
先日、受付をしていた際に飛び込みで来院され、「銀の詰め物が外れてしまったんだけど。まだ着けてから半年しか経っていないんだけど。。。」とちょっと怒り口調で言ってきた患者さんがいました。
それは、確かにお困りかもしれませんが、そういうこともあり得るのですね。
特に金属やプラスチックなどの小さい修復物においては、そういうこともあり得るのが実情です。
そのような小さい修復物においては保険診療内では、保証もないものなのですね。
歯医者さんの方では責任逃れをするつもりは全くないですが、そういう物だという認識は患者さんの方にもある程度、必要かと思います。
それならば、「取れないように大きく削ってくれ。」と思いますでしょうか?
私が患者さんの立場であるなら、「虫歯がないのならそのまま着けてください。」と言ってしまいますね。
なぜならば、大きく削ったら、歯がしみるなどの知覚過敏症状が出るとか、さらに大きな虫歯になりやすいなどの、いろいろな問題がまた浮上してきます。
小さい虫歯のために、できてしまった穴ならば、そのリスクがあったとしても小さい修復物のままで対応してもらった方が、良いのではないかと私は思います。
そっちの方が、歯には優しい診療だと思います。
いずれにしても、そのような場合は、ご連絡いただけたら幸いです。
その修復物を見させていただき、先生にご相談いただけたらと思います。
(りんご歯科医院 歯科助手 K.S)